絵本『ふるいけおんがくかい』(奥山多恵子 作 福音館書店こどものとも531号)/カエルとてるてるぼうずがタッグを組むと
盛夏、各地の水辺ではカエルたちが音楽会を開いているかのように鳴いている頃。ただ最近の激しい気象現象が水田にも大きな影響を及ぼしているなか、そこに暮らすカエルたちがどうしているかも気になります。
絵本作家、奥山多恵子さんの絵本『ふるいけおんがくかい』(福音館書店 2000年刊行)には「てるてるぼうず」が登場します。「あした天気にしておくれ」の願いを叶えられなかったために捨てられたたくさんのてるてるぼうずが川を流れてきて、カエルの「ちかつん」と「ぐずびん」に助けられます。そして2匹のカエルたちはその夜、ふるいけで開催される音楽会にてるてるぼうずたちを招待します。
カエルの世界が描かれた絵本では音楽会のシーンがよく見られます。カエルグッズを集めていても楽器を演奏したり歌を歌ったりしているカエルと出会うことは多く、カエルの表現に「音楽」は欠かせないものになっています。絵本の中で“参加する”音楽会も、どんなライブを聞かせてくれるのか楽しみになります。
この絵本でカエルたちは音楽会の主催者のようで、演奏するのは昆虫や爬虫類等々。かまきりさんやバッタさんの弦楽合奏、蟹(かに)さんのマリンバ演奏、かめばあさんのオーボエ演奏など、決して上手な演奏ではなさそうですが貴重なステージに違いありません。
ところで、晴れてほしいときに願いをかけるのが「てるてるぼうず」。ひと雨ほしいときに鳴いてほしいのがアマガエル。人間の力ではどうにもならない気候変化ですが、身近にいるカエルたちを観察して自然の動きに敏感になりたいものです。
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