絵本『ガマ田先生にまかせなさい』■冬眠するカエルたちへのガマ田先生からのアドバイス
富安 陽子・作 小笠原まき・絵(学研1997年初版)
11月に入り、日本ではカエルたちの多くが冬眠の準備を始めている頃かもしれません。「みどり沼」のほとりで開業医を務めるガマ田ガマの介先生も冬のにおいのする頃になると、ねむたくなって「ガマ田医院」の看板をおろし、「冬みん中」と書いた札をぶら下げるそうです。
絵本『ガマ田先生にまかせなさい』の中でのこと。この先生、「このガマ田ガマの介になおせん病気はない」が口ぐせだけあって、自他ともに認める名医のようです。でも、医者の不養生でしょうか、料理上手なガマ奥さんがつくるおいしい食事を食べ過ぎて、いささかオーバーウエイト気味。特に奥さんの得意料理、バッタ・ステーキのヘビイチゴソースとテントウムシのグラタンには目がないガマ田先生です。
確かに、医者としての治療の腕は評判通りなので、体調の悪くなったいろいろな生きものたちが頼ってきます。卵を食べただけで発症したイタチのピィピィ病も、コウモリ宮殿に住むコウモリ大王の重症の虫歯も治療しました。恐ろしい青大将が原因で患っているヒヨドリのないしょ病は、ガマ田先生が青大将と果敢な心理戦を繰り広げることで解決したのですが、そのリベンジに患者としてやってきた青大将に今度はガマ田先生自身が丸呑みにされ、あわや・・・。でも、大丈夫。医者らしい好奇心を発揮して、みごとに撃退しました。
カエルたちは、秋頃から寒くなって動きが鈍くなり、最低気温が5度を下回る頃になると冬眠します。でも冬眠の場所選びや準備に失敗すると、翌春を迎えられないこともあります。「冬みんまでの間に、うんとえいようをとらんといかんからね。」とは、冬眠する生きものたちへのガマ田先生の医者としてのアドバイスに聞こえました。
<関連サイト>
「100年カエル館」 http://kaeru-kan.com
「カエ~ル大学」http://kaeru-kan.com/kayale-u
「コトバデフリカエル」https://kaeru-kan.cocolog-nifty.com/kotobadefurikaeru
※現在、「コトバデフリカエル」では「カエル白書」Vol.3を配信中です。
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