« カエルタイムズ第4号[国際](2005年10月25日発行)カエルで大海を知る イギリス 高山ビッキ | トップページ | カエルタイムズ第2号[文化](2005年6月25日発行)ミュージアムに住むカエル2 「蝦蟇仙人に会いたい、蝦蟇仙人になりたい」 (後半)高山ビッキ »

2026年5月13日 (水)

カエルタイムズ第2号[文化](2005年6月25日発行)ミュージアムに住むカエル2 「蝦蟇仙人に会いたい、蝦蟇仙人になりたい」 (前半)高山ビッキ

Photo_20260513081601

100年カエル館は、2026年5月25日(月)に高山ビッキ著『ガマ仙人の家』を刊行いたします。蝦蟇仙人(がませんにん)の存在が気になり始めたのはカエルタイムズを発行するようになってからのことでした。第2号で蝦蟇仙人について書いた記事を掲載していましたので、記事の前半を一部加筆修正して本ブログに再掲載いたします。

ミュージアムに住むカエル2「蝦蟇仙人に会いたい、蝦蟇仙人になりたい」(前半)

[インディアナポリス美術館名品展で出会った。]

愛媛県美術館、滋賀県立近代美術館を経て、栃木県立美術館で開催された「インディアナポリス美術館名品展~江戸絵画への熱いまなざし」(2005年4月17日から5月29日まで)を観に行きました。そこに蝦蟇仙人が“いる”と聞いて…。最近、100年ほど前の欧米人が江戸期の美術工芸品を中心とした日本美術をいかに高く評価し、それに影響されたかがわかる美術展が気になっていました。

ここでは、米国中央部にあるインディアナポリス美術館が収集した江戸期の屏風や掛軸などを中心に、たぶんこの100年ほど日本人だからこそあまり目にする機会がなかった、江戸時代の錚々(そうそう)たる顔ぶれの画人たちによる作品に数多くふれることができました。まさに江戸絵画の里帰り展と呼ぶにふさわしい展覧会でした。

絵師たちの名前を挙げれば、宗達、曾我蕭白、狩野探幽、伊藤若冲、鈴木基一、河鍋暁斎等々。カエル好きにとっては、もしかしたらあの絵師の作品に蛙が描かれているのでは、と浮足立ってしまう名前も見えました。

事前の情報で「カエル」は「蝦蟇仙人」のみと聞いていたので、会いたい気持ちを抑えつつ他の作品をひとつひとつ見ていくと、思わず口からこぼれた言葉が「かっこいい…」でした。日本美術について深く知る者ではありませんが、ビンビンと心に迫る作品が多く驚きました。思えば長い間、西洋絵画、その流れから生まれる現代絵画への関心の方が強く、日本画を観る機会があまりありませんでした。その理由のひとつが、幕末後、江戸期のすぐれた美術品の多くが海外に流出したことだと改めて気づかされる思いでした。

展示されている作品の多くは、花鳥画や山水画でした。で、あれば、日本の自然という、日頃目にしているはずの光景を江戸期の絵師の目を通して視ているとも言えそうです。それを「素敵!」と思えたことに、現代に生きる自分がいま何を求めているかがわかったような気がしました。この美しさはどこに行ってしまったのだろう、と。そんなことを考えつつ作品を見た閉館間際に、ようやく私は「蝦蟇仙人」に会うことができました。谷文晁(たにぶんちょう/1763ー1840)の作品で、この絵師が狩野派を離れた後、中国古典学習に力を注ぐなかで、中国の絵師、顔輝(がんき)が描いた蝦蟇仙人を模写した作品。原本にある背景描写は省略されています。

たった1点のカエルの作品でしたが、会場に展示された美しい「自然」の中で貴重な「カエル」を発見した喜びがありました。

(後半は次回に)

Photo_20260513154001

100年カエル館は、2026年5月25日(月)に『ガマ仙人の家』(高山ビッキ著 100年カエル館刊)を発売開始いたします。ご購入はカエルグッズのお店Cave(ケイヴ)東京・吉祥寺 TEL.0422-20-4321 https://www.cave-frog.com へ。

※発売を記念してご購入いただいた方に100年カエル館の100年のあゆみ「100年カエル館モノ語り」をプレゼントいたします。100年カエル館のこれまでの歩みを掲載した冊子とそこから生まれたフィクションの『ガマ仙人の家』を併せてお読みいただけます。

..............................................................................................................................................................................

「100年カエル館」 https://kaeru-kan.com

「カエ~ル大学」https://kaeru-kan.com/kayale-u

ブログ「高山ビッキBlog」https://kaeru-kan.cocolog-nifty.com/vikkiも配信中です。

「The 100-year frog collection museum」https://kaeru-kan.cocolog-nifty.com/froggy_museum

 

 

 

|

« カエルタイムズ第4号[国際](2005年10月25日発行)カエルで大海を知る イギリス 高山ビッキ | トップページ | カエルタイムズ第2号[文化](2005年6月25日発行)ミュージアムに住むカエル2 「蝦蟇仙人に会いたい、蝦蟇仙人になりたい」 (後半)高山ビッキ »

カエルタイムズ/文化」カテゴリの記事