カエルタイムズ第4号[文化](2005年10月25日発行)映画とカエル テリー・ギリアム『ブラザーズ・グリム』(高山ビッキ)
カエルタイムズ第4号より
<映画とカエル>
洋画、邦画を問わず、映画を観ていても“飛び出して来る”ことがあるカエル。第4号のカエルタイムズでは、『未来世紀ブラジル』『バロン』など独自の型破りな映像表現で知られるテリー・ギリアム監督作品で2005年に日本でも公開された『ブラザーズ・グリム』を紹介しています。
映画とカエル テリー・ギリアム最新作『ブラザーズ・グリム』
グリムのカエルは登場するだろうか。
先日(2005年当時)行われた東京映画祭のオープニングのために来日した、鬼才テリー・ギリアム監督。その最新作が、あの「グリム童話」を世に残したグリム兄弟を主人公に、そこから発想を得て奇想天外なファンタジー・ワールドを創り上げた作品『ブラザーズ・グリム』である。
実在したグリム兄弟(兄ヤーコブ 1785―1863、弟ヴィルヘルム 1786-1859)は、19世紀の初め二人で集めた49編の民話を「子どもと家庭のメルヒェン集」として出版した。映画では、マット・デイモン扮する兄のウィルとヒース・レジャーが演じる弟のジェイコブ(役者のキャラクターの都合上兄弟の名前が逆転しているようだ)は、さまざまな土地の魔物を退治することで賞金を稼ぎ、各地の民話も集めていた。
そんな時、ある村で起きた10人の少女たちの失踪事件を依頼される。赤いずきんの少女もグレーテルという名の少女も、みんな森に入ったきり帰ってこない。二人は調査を進めていくうちに、森の奥にそびえ立つ搭の物語にたどり着く。そこにはかつて非常に美しく傲慢な性格の女王がいた。彼女は今では鏡の中だけでしか美しい姿を見せられないようになっていた。少女たちの失踪事件は、若さを失った鏡の女王と関係していることがわかってくるが……。
ストーリは、「赤ずきん」「白雪姫」「シンデレラ」「眠れる森の美女」など、グリム童話の中のお話の数々がみごとに織り込まれて展開していく。ただし、テリー・ギリアム監督によって現代の“魔法”をかけられた本編は、きっとグリム兄弟、そしてグリム童話に親しんだ誰をも驚愕させる未知のファンタジー・ワールドへと誘い込んでいく。
さて、グリム童話といえば「かえるの王様」も有名なお話のひとつ。本紙ではこの映画の作品の魅力を伝えつつ、読者の皆様のために本作にカエルが出てくるかどうかをお伝えする責務がある。そこで配給元の東芝エンタテインメント㈱からカエルが登場するワンシーンの写真をお借りした。フェアリーテイルに基づいているとはいえ、アクション、アドベンチャー、ホラー、コメディ、ラブ・ロマンスなどなど、いろんな要素に満ち溢れているテリー・ギリアムワールドの中で、できればカエルも見逃したくないものである。
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