100年カエル館コレクション

十和田の蔦温泉のカエルの灰皿/100年カエル館展示より

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100年カエル館に展示している「蔦温泉(つたおんせん)」という名前の入った陶製の親子のガマの灰皿。蔦温泉は、青森県十和田の八幡平国立公園の自然の中にある温泉旅館です。平安末期にはすでに湯治小屋があったという古い歴史があります。20世紀初頭には湯治場から温泉旅館になり、明治・大正に活躍した文筆家大町桂月(1869‐1925)がここに投宿して紀行文などを発表したことから人気が高まりました。その後昭和から現在に至るまでの文化人にも愛され続けてきた名湯です。

このガマの灰皿は1990年代に私たちの両親が購入してきたものです。蔦温泉旅館に伺ったところ昭和35年頃から営業していた売店で販売していたもののようですが、その売店は5年以上前に閉店したそうです。

100年カエル館には長く蒐集してきたなかで、30年以上前に作られ今は生産されていないカエルグッズもあります。ヴィンテージのカエルグッズといえるかもしれません。

◎100年カエル館の11月開館は11月4日(土)から14日(火)までです。ご来館をお待ちいたしております。

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「100年カエル館」 http://kaeru-kan.com

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イギリスの雨の日に出会えそうなカエル/100年カエル館展示より

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今年再開した100年カエル館の洋室展示室は、大きくは「ファンタジックな世界のカエル」をテーマにいくつかのカテゴリーのカエルグッズを展示しています。国別では主に欧米の国々で作られたカエルグッズのコーナーを設けています。ファンタジーを「空想」や「幻想」、「超自然」という捉え方をすれば日本的なファンタジーの世界もありますが、ここではカエルグッズを集めて来て、ある時期から欧米のカエルグッズと出合ったときに「なんてファンタジックな世界の住人なのだろう」と感じたままに展示しています。

ヨーロッパの中でも特に、ファンタジーの世界から飛び出して来たようなカエルグッズに出会えるのはイギリスかもしれません。イギリスからは日本人の私たちにもなじみ深いカエルのキャラクターたちが生まれています。そしてイギリスといえば雨が多いイメージ。レインファッションにもこだわりがありそう。こんなカエルがひょっこり現れても不思議はないのでしょう。

◎100年カエル館の11月開館は11月4日(土)から14日(火)までです。ご来館をお待ちいたしております。

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陶製のアート作品の鳴のうを膨らますカエル/100年カエル館展示より

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100年カエル館には、自然を反映したカエルグッズの展示コーナーがあります。ここには擬人化や抽象化されたものではなく、野外の自然の中で出合う可能性のあるリアルな造形のカエルたちを展示しています。

生物のカエルについて詳しく紹介しているわけではありませんが、カエルグッズになるほど人気のある世界のカエルや日本のカエルの種の特徴を表現したものや、オタマジャクシからカエルになるまでのプロセスが感じられるもの、カエルの自然の中での生活がわかるものなどを展示しております。

このカエルは作者不明ですがアート作品のカエルで、沼地を表現したような台の部分は長さ30㎝ほどあります。繁殖シーズンにオスが鳴き袋を膨らませて鳴いているところなのでしょう。メスにアピールするために自らの大きさを誇っているかのようです。水の中から頭を出しているカエルたちはメスのカエルと思われますが、中にはスキを狙って包接しようとするオスも混じっているかもしれません。

もしくは、イソップ童話にあるように、ウシの大きさを真似てお腹を膨らませているカエルと破裂しまいかと心配して見ているカエルたちかもしれませんね。

◎100年カエル館の11月開館は11月4日(土)から14日(火)までです。ご来館をお待ちいたしております。

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イタリアのネイチャー系のカエル/100年カエル館展示より

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100年カエル館では世界のカエルグッズも展示紹介しています。カエルの表現を通して大陸ごとの違いも国ごとの違いも感じることができます。イタリアのカエルグッズはカラフルで装飾性の高いものや擬人化したものも見られるなかで、これは自然の中に生息しているカエルに近い造形です。ヨーロッパの国々は生息しているカエルの種類はあまり多くなく、その中で最もポピュラーなヨーロッパアカガエルかもしれませんね。たぶんイタリアの人々にも親しまれているのでしょう。

◎100年カエル館の11月開館は11月4日(土)から14日(火)までです。ご来館をお待ちいたしております。

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山形県米沢市の名産、笹野一刀彫のカエルを展示しています。

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100年カエル館では、和室展示室のテーマを「日本文化の源流とカエル」として、あくまでも同館収蔵品のカエルを通して感じられる日本の文化ではありますがその一端を展示いたしております。

日本は木の文化の国といわれます。実際、日本の木彫りのカエルは全国各地で作られ100年カエル館にも集まっています。たとえば画像中央に見えるのは山形県米沢市の笹野という地域で作られている笹野一刀彫のカエル。今もコシアブラの木をサルキリという刃物で制作する名人、六代目戸田寒風氏の作品です。笹野一刀彫は一般には米沢藩の名君上杉鷹山に因んだタカの置物「お鷹ぽっぽ」で知られますが、こんな「蛙ぽっぽ」(「ぽっぽ」はアイヌ語で玩具を意味するようです)もありました。今は亡きカエルグッズ・コレクター、原田尚信氏から寄贈いただいたものです。

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喜多方もだいぶ寒くなりました。100年カエル館のマスコット、カエラーフレンドもぴったりサイズのカーディガンを着ています。

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100年カエル館に「小石カエル」がやってきました。

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再開の初日、喜多方在住のSさんが持ってきてくださった小石のアート作品があります。100年カエル館にとってはとても縁のあるカエルで、すぐに内藤さんの作品だとわかりました。

内藤さんのカエルの小石アートは、私たちがカエルをテーマにしたイベントをするきっかけになった作品ともいえます。内藤さんのお父様は私たちの小学校のときの教頭先生で、私たちの父の学生時代の同級生でした。内藤さんにカエルを作ってほしいと小石をたくさん運び、趣味の俳句では「小石」と「恋し」を掛詞のようにして詠んでいました。

100年カエル館がまだできる前の2002年に、私たちは初めてのカエル展を当時六本木アークヒルズにあった京都市のアンテナショップ「京都館」で開催したのですが、そのテーマを「京都に・恋し・カエル」展とし、導入では内藤さんの「小石カエル」をたくさん展示しました。

今回の再開にあたって本館の一角に、その時展示したカエルたちの中から数点展示していたところ、Sさんからご寄贈いただいた「小石カエル」。さっそく仲間に加え収蔵させていただきました。

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frog collection with you No.10 フランス製のノベルティの灰皿のカエル

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この陶製のカエルの灰皿は、フランス製で今世紀の初めに日本のインテリアショップで見つけました。灰の受け皿部分の縁に見えるFORMES ET SCULPTURE PARISは、パリで創設されて30年になるノベルティグッズの制作や空間インスタレーションを手掛けるデザイン集団です。このカエルの灰皿は同社の創業者Jacques Tenenhaus氏が制作したものと伺っています。19世紀末のジャポニスム以来のフランス人のカエルに対する美意識が表れているように感じました。(協力:FORMES ET SCULPTURE PARIS)

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frog collection with you No.9 モデルはカエルのジェレミー・フィッシャーかもしれないフィギュア

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1980年代頃イギリスでハンドメイドペインティングのコテージ(小さな家)のフィギュアを数多く製作したピーター・トムリンによるカエルのフィギュアです。イギリスでこんなふうに葉っぱの舟をこいでいるカエルと水の中から顔を出す魚を組み合わせたフィギュアは、「ピーターラビット」シリーズの「ミスター・ジェレミー・フィッシャー」がモデルかもしれない思ってしまいます。ジェレミー・フィッシャーの場合、夕食用の魚を釣りに行って逆に大きなマスに飲み込まれそうになります。でも、着ていたマッキントッシュ(レインコート)がマスの口に合わず吐き出され助かります。このカエルは何も着ていませんが、大丈夫でしょうか。

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frog collection with you No.8 ブロンズなど金属製のカエル

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ブロンズをはじめ金属製のカエルの造形物は、小さき存在であるカエルを表現するには重量感や迫力があって他の素材のカエルとは一味ちがった雰囲気をかもし出します。いくつか集めて展示すると、カエルグッズに発することが多い「かわいい」とか「おもしろい」ではなく、思わず「かっこいい」と称賛したくなります。

このカエルはたぶんインドネシアなど東南アジアで作られたものではないでしょうか。バリ島などインドネシアではウッドカービングのカエルがたくさん作られ、一時期日本のエスニック雑貨のお店でもよく見られました。木製だけでなく金属製のカエルも意外に多く、このブロンズのカエルは、バリのウッドカービングのカエルによく見られる花柄が施されています。帽子をかぶってカエルらしからぬ格好をしているのもバリのカエルに通じます。

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frog collection with you No.7 「おやゆびひめ」には逃げられたけど魅力的なヒキガエル

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100年カエル館の収蔵品には世界の名作童話をテーマにしたカエルグッズもあります。18世紀にまとめられたグリム童話や19世紀に生まれたイギリスの童話などに登場するカエルをモチーフにした、人形や陶器、オルゴール、飛び出す絵本など。展示するだけで物語が立ち上がるような気がします。

たとえばアンデルセン童話『おやゆびひめ』の中の、ヒキガエルが現れるシーンが描かれたボーンチャイナ(骨灰磁器)のマグカップ。ヒキガエルはこの童話の冒頭で、きれいな花びらをふとんのようにかけて眠っているおやゆびひめを自分の息子のはなよめにと連れ去ります。おやゆびひめにとって好ましい存在ではなく、そこから逃げ出した後もさまざまな困難を乗り越えて最後は「あたたかい国」の王さまと結ばれます。

クルミの殻(から)のゆりかごで眠っているおやゆびひめを、自分の家であるスイレンの咲く池に連れて来たヒキガエル。童話のワンシーンをコミカルに誇張して魅力的に表現しているカエルグッズです。

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