博物館・イベント

フジモトマイコ作品展で小さなカエルちゃんを見つけてください。

フジモトマイコ作品展が大阪の「あべのハルカス近鉄本店」で16日まで開催されています。テーマは「―私の小さな灯台ー」。切り絵コラージュやドローイングで繰り広げられるその世界は、今回もシュールなのにクスッと笑えてあたたかく、寒い季節を迎える前にぬくもりをチャージできそうです。

それにどこかに"カエルちゃん"が潜んでいるかもしれないのもカエル好きにとっては楽しみです。こっそり(⁈)おしえていただいたところ、冬眠前の(⁈)カエルを2匹見つけました。

■フジモトマイコ作「逃げられた!」

クロネコさんの体と目の動き、それをかわしたカエルちゃんの俊敏さが痛快です。

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■フジモトマイコ作「おかえり。ただいま。」

コロナで「おうちに"無事カエル"がいてくれるとホッとする」気持ちが表れています。

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フジモトマイコ展 ―私の小さな灯台ー

会期◇ 2021年11月10日(水)→ 16日(火)

(最終日は午後4時まで)

会場◇ あべのハルカス近鉄本店 タワー館11階 アートギャラリー

〒545-8545大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 

TEL.06-6624-1111

 

<関連サイト>

「100年カエル館」 http://kaeru-kan.com

「カエ~ル大学」http://kaeru-kan.com/kayale-u

「コトバデフリカエル」http://kaeru-kan.cocolog-nifty.com/kotobadefurikaeru

※現在、「コトバデフリカエル」では「カエル白書」Vol.3を配信中です。

http://kaeru-kan.cocolog-nifty.com/froggy_museum/

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カエルが引き合わせてくれたあの頃のニューヨーク発現代アート

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《Duco CEMENT》1980年 米沢市上杉博物館 通期展示

カエルに導かれるように美術展に出会うことがあります。現在、渋谷区立松濤美術館で開催されている「後藤克芳 ニューヨークだより “一瞬一瞬をアートする”」展もそのひとつ。目の前に現れた広告には、ドーンとカエルが造形された立体作品。ポップで愉快なカエルの胴体部分が、なぜか「Duco CEMENT®」という商品のパッケージになっていました。この「デュコセメント」は、アメリカでは家庭などでも日常的に使われている接着剤で、作家自身、木工制作の際によく使用していたもののようです。(※画像)

後藤克芳(1936~2000)は、1964年に渡米して以降亡くなるまでニューヨークを舞台に活動し、半立体のスーパーリアリズムの作品を制作したアーティストです。出身は山形県米沢市。今回の展覧会は、没後郷里の米沢市上杉博物館に寄贈された作品群を中心にその全貌が紹介されています。

米沢市は、100年カエル館のある福島県会津・喜多方市と隣接するどちらも山に囲まれた自然豊かな土地。生息しているカエルの種類もほとんど変わりません。カエルは子どもの頃から身近な生きものだったでしょう。

それにしても本来小さな接着剤を高さ1mほどの奇妙なカエルの胴体部にしてしまった理由が気になりました。そして想像したのは、このカエルの顔の下あたりに書かれているパッケージの注意喚起の文言「危険!目に入ると炎症を引き起こす」と読み取れる警告に意味をもたせたかったのではないか、と。

実際、この警告はカエルが行うととても説得力があります。天敵に対して自ら攻撃する手段をもたないカエルは、多かれ少なかれ分泌物に毒性がある場合があり、カエルを手に乗せたりした後では目をこすらないようにというのが野外観察の際の注意事項にもなっています。

さらに、中南米にはその名もヤドクガエルという強力な毒をもつ極彩色の美しいカエルたちがいます。そのカラフルさは天敵に対して「毒をもっているから触るとキケンだよ」という警告色になっています。後藤克芳がヤドクガエルを知っていたことは、《Duco CEMENT》を制作する2年前、1978年に制作した作品に迷彩柄の帽子を真上から描き、よく見るとその上に熱帯雨林に棲むヤドクガエルと思われる立体を視覚的には紛れ込ませるように組み合わせていることから推察できました。(※画像)

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《untitled》1978年 米沢市上杉博物館 通期展示

今回、故後藤克芳氏が同世代で現在もニューヨークを中心に活躍している篠原有司男氏と親交があったことを知り、筆者にとってはヤドクガエルでお二人がつながりました。100年カエル館で2006年に発行した「カエルタイムズ」に篠原氏にご寄稿いただいたことがありました。当時、篠原氏は回顧展で「セザンヌについて語る2匹の蛙」という大作を展示し、「毒ガエルの逆襲」というドローイングを描かれていました。

70~80年代に若者だった世代には、遠く憧れたニューヨークのアートシーンにリアルタイムに挑んでいた二人の日本人アーティスト。その心に生息していたヤドクガエルとは何だったのか、考えたくなる展覧会でもあります。実はまだ会場に足を運んでいないのですが、その答えを求めに行きたいと思います。

 

<後藤芳 ニューヨークだより

“一瞬一瞬をアートする”>

会場 渋谷区立松濤美術館 

会期 2020年10月3日(土)~11月23日(月・祝)前期:10月3日~25日 後期:10月27日~11月23日 ※休館日は月曜日(ただし、11月23日は開館)、11月4日(水)

開館時間 午前10時~午後6時(入館は午後5時30分まで)

入館料 一般500円、大学生400円、高校生・60歳以上250円、小中学生100円 ※その他、団体、渋谷区民割引等あり。

主催 渋谷区立松濤美術館

特別協力 米沢市上杉博物館

お問い合わせ 渋谷区立松濤美術館 〒150-0046 東京都渋谷区松濤2-14-14 TEL.03-3465-9421 https://shoto-museum.jp

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<関連サイト>

「100年カエル館」 http://kaeru-kan.com

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カエル大学通信 www.mag2.com/m/0001378531.htm  

 

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両生類自然史フォーラムWebミーティングのご案内

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2020年6月6日に秋田市で開催を予定していた第22回両生類自然史フォーラムは、新型コロナウイルスの影響により2021年の同時期に延期されることになりました。今年はその代わりに、6月6日(土)の午後にZoomによるWebミーティングが開催されます。参加ご希望の方は日本両生類研究会のHP http://www.nbs.jpn.org/  のご案内をご覧いただきたく、どうぞよろしくお願いいたします。


<2020年6月6日日本両生類研究会Webミーティング>
 
14:00 開催の挨拶
14:10〜 発表
  • 14:10〜14:30「最近の気になるフィールド紹介」木村青史
  • 14:30〜14:50「ホームシアター 蛙曜日の夜」吉村雅子
  • 14:50〜15:10「両生類愛づる僕」三宅遥香(鶯谷高等学校3年)
  • 15:10〜15:30「センサーカメラに写る両生類 ネズミを追って写ったもの」岡本 毅
  • 15:30〜15:50「最近観察した内容紹介」佐藤直樹
  • 15:50〜16:10「岐阜県大垣市に生息するマホロバサンショウウオ(Hynobius guttatus )の生活史の解明」○竹内恒太 ・ 井上歩実・ 古田晏寿・岩田 奏画 ・川村寧々・龍造寺陽生 ・岩田拓朗・高木雅紀(大垣北高校)
  • 16:10〜16:30「砂丘のすずめ野菜畑に現れた両生類たち」○川原奈苗・高橋 久
 
16:40〜17:10 総会(会員のみ参加資格があります)
 
18:00〜 Web懇親会(料理や飲み物は各自でご用意ください)
懇親会のテーマ「20周年記念誌について、30周年記念事業に向けて」

<関連サイト>

「100年カエル館」 http://kaeru-kan.com

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■やっと会えたゴッホのカエル

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カエルグッズを集めていると、そのカエルのもつ意味を後から知ることが多々あります。ご覧いただいている画像は、100年カエル館東京ギャラリー(足立善立寺内)で2014年の第1回カエ~ルプチ大学祭を行ったときの展示で、カエルが描かれているポストカードとカエルグッズのコーディネートを50パターンほど行ったうちの1つです。

ポストカードの絵は、フィンセント・ファン・ゴッホが描いた「花魁」です。この画像では見えにくいかもしれませんが、花魁の絵の下に蛙が2匹(茶色と緑色)描かれています。ゴッホが日本に強く魅かれていたこと、そしてこの絵が江戸時代の浮世絵師の作品の模写だということは知っていたのですが、カエルが描かれている理由がわかりませんでした。

それでこの展示のときは、こんな解釈をしてみました。ゴッホは日本の花魁を西洋の魔女に見立てたのだ、と。中世のヨーロッパ絵画には魔女とカエルが一緒に描かれているものが少なくありません。魔女といえばグリム童話にもある「水晶玉」ということで、造形にガラス玉を活用したカエルグッズを組み合わせてみました。

このゴッホの絵は、現在、上野公園にある東京都美術館で開催中の「ゴッホ展 巡りゆく日本の夢」(2018年1月8日まで。その後1月20日から3月4日まで京都国立近代美術館にて)で実物を観ることができるので行ってきました。そしてこの絵が、「花魁(溪斎英泉による)」だけでなく、その背景になっている絵の左の方に描かれた2羽の鶴も、下の方に描かれたヒキガエルとトノサマガエルのような蛙も浮世絵からのモチーフの引用だということがわかりました。蛙は二代歌川芳丸の「新板虫尽」からの模写で、その錦絵も併せた展示を観ることができました。

この展覧会全体からは、ゴッホの、実際には目にしたことのない日本という場所への憧れの強さが痛いほど伝わりました。偶然ではありますが、それは魔女の水晶玉を通して見た日本だったのでしょうか、その日本への夢は現実を前にはかなくも消えゆくことになります。それでも日本の浮世絵師が捉えたと同様に愛らしく描かれたカエルたちに、ゴッホが日本に託した夢をいま改めて受け止めたいと思いました。

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<100年カエル館情報>

※2017年の開館は終了いたしました。ありがとうございました。2018年の開館につきましてはサイト上でお知らせいたしますので何卒よろしくお願いいたします。

※カエ~ル大学への入学(入会)は随時受け付けておりますので、ご希望の方は100年カエル館サイトからお申し込みください。

場所 : 100年カエル館

      〒966-0096福島県喜多方市字押切南2-6

      (旧桐工芸館裏、自動車用品ショップコクピット121隣)

開館時間 : 午後1時~午後4時

入館料  : 大人 500円 小中高生 100円

お問い合わせ 048-838-7360(ケーアンドケー内)

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<関連サイト>

「100年カエル館」 http://kaeru-kan.com

※Webミュージアムでは2011年に福島県立博物館で開催した「喜多方『100年カエル館』コレクション展」を画像でご覧いただいております。

「カエ~ル大学」http://kaeru-kan.com/kayale-u

「コトバデフリカエル」http://kaeru-kan.cocolog-nifty.com/kotobadefurikaeru ※エッ

セイで時代をふりかえるサイトです。

カエル大学通信 www.mag2.com/m/0001378531.html 

※『かえるる カエルLOVE111』(山と渓谷社)全国の書店等で販売中です。

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※新刊『ときめくカエル図鑑』(山と渓谷社刊 文・高山ビッキ 写真・松橋利光)販売中です。どうぞよろしくお願いします。

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■喜多方のカエルスポットシリーズその1/100年カエル館の近くにある喜多方「蔵の里」の荻野石のカエル

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100年カエル館から300mほどのところに「喜多方 蔵の里」という、蔵の町喜多方の由緒ある古民家を10棟ほどまとめて見ることのできる建物園があります。ここでは、江戸時代から物資の集散地、若松城下と米沢(山形県)を結ぶ街道のまち、そして蔵を活用した商家の多いまちとして栄えた喜多方の雰囲気を充分に味わえます。

展示されている建物の中では、喜多方の歴史や文化が学べる展示コーナーもあり、「旧東海林家酒造蔵」の2階に設置された「喜多方地方郷土資料展示」で見つけたのがこの荻野石のカエル(画像)。石のカエルといえば100年カエル館では栃木県の大谷石のカエルをいくつか収蔵していますが、これはそれとは似て非なるうっすら緑色をした、喜多方の荻野で採掘された緑色凝灰岩(りょくしょくぎょうかいがん)のカエルです。

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この荻野石のカエルは、展示の写真によれば、昭和60年頃、荻野の丸正石材工場の石工、吉田松次郎氏が製作したものと思われます。荻野は喜多方の高郷村にありますが、「わたしたちの郷土 高郷村」(ⓒ福島県耶麻郡高郷村教育委員会のサイト)によると、現・丸正石材株式会社の創業者、佐藤正治氏(明治22年―昭和42年)は新潟からこの地に移り、荻野に緑色をした石があることを知ってその採掘事業を始めました。それは折しも起こった建築ブームに乗り、石工や職人たちも集まってきて荻野を盛り上げたようでした。明治以降、荻野にいわばゴールドラッシュならぬグリーンラッシュともいえる現象があったのかもしれません。

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展示(画像)にも「グリーンタフ」という文字が見えますが、荻野石も含む緑色の凝灰石のことをグリーンタフ(green tuff) と呼ぶそうです。デジタル大辞泉などの解説によると、「日本ではおもに東北日本の脊梁(せきりょう)から西の新第三系の、特に中新統に含まれる海底堆積の火山灰(緑色のものが多いがそれに限らない)」。まさに喜多方はそのホットスポットだったのでしょうか。展示の画像の右手に荻野で採掘された化石が紹介されています。この辺りが大昔海の底だったことをこの緑色のカエルがおしえてくれているようでした。私も子どもの頃荻野に化石採りに行ったことを思い出しました。

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※喜多方プラザ前の表示。ここから「喜多方蔵の里」まで100m、カエル館(100年カエル館)まで400mです。10月6日(金)~15日(日)の「蔵のまち アートぶらり~」には「喜多方蔵の里」も「100年カエル館」も参加しています。ぜひ足をお運びください。次回、喜多方のカエルスポットシリーズその2は「北宮諏訪神社」の灯籠のカエルを紹介する予定です。お楽しみに。

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100年カエル館2017年の10 月以降の開館スケジュールは以下の通りです。

■10月6日(金)~9日(月・祝)/10月11日(水)~18日(水)/10月28日(土)~29日(日)/10月31日(火)~11月5日(日)

※10月末から11月初めは100年カエル館の庭の紅葉がとてもきれいです。紅葉とカエル・コレクションを観にいらっしゃいませんか。

<100年カエル館情報>

場所 : 100年カエル館

      〒966-0096福島県喜多方市字押切南2-6

      (旧桐工芸館裏、自動車用品ショップコクピット121隣)

開館時間 : 午後1時~午後4時

入館料  : 大人 500円 小中高生 100円

お問い合わせ 048-838-7360(ケーアンドケー内)

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<関連サイト>

「100年カエル館」 http://kaeru-kan.com

※Webミュージアムでは2011年に福島県立博物館で開催した「喜多方『100年カエル館』コレクション展」を画像でご覧いただいております。

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■佐野美術館(静岡県三島市)の「虫尽くし展」に集まった蛙たち

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《秋草虫尽小サ刀拵 銘 明治元暦戊辰春待月/柳蛙子一則造之》(部分)明治元年(1868)

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《秋草虫尽小サ刀拵 銘 明治元暦戊辰春待月/柳蛙子一則造之》明治元年(1868)

カエルが両生類であるという認識が日本で一般的になったのはいつ頃からでしょう。たぶん明治以降のことではないかと思います。学問的には欧米の「分類学」が日本に入ってきて、さまざまな植物や動物を識別し記録する方法が浸透し、それを誰もが学校教育で学ぶようになって今やカエルが両生類であることを疑う人はほとんどいないでしょう。

しかし、漢字では虫偏のカエル。江戸時代までは虫のなかまとくくられていたのではないかと考えると、江戸時代が終わって150年、大きく立ち位置が変わって驚いているのは「蛙」自身かもしれません。実際、江戸時代の浮世絵師、喜多川歌麿(1753?-1806)が絵を描いた虫類図譜『画本虫ゑらみ』(えほんむしえらみ/国会図書館蔵※展示は9/22まで)では、30種描かれた「虫」の1種として登場しています。

その『画本虫ゑらみ』も特別展示される「虫尽くし展」が、現在、佐野美術館(静岡県三島市)で開催されています。同展では、カエルが虫として生き生きと表現された作品にいろいろと出会えますのでカエル好きの皆さんにもぜひおすすめします。

たとえばこの四分一の総金具の拵(こしらえ)『秋草虫尽小サ刀拵』(画像)には、31匹の虫が浮き彫りされているなかに蛙が見られます。作者を表す銘には、「明治元暦戊辰春待月 柳蛙子一則造之」とあり、作者の府川一則(1824-1876)は、十返舎一九の弟子である五返舎半九の子で、12歳の時に葛飾北斎の弟子になり、北斎没後は一則と名乗って金工師になった人(佐野美術館広報担当者談)だそうです。カエルの虫から両生類への転換期か、明治元年の作ということに意味があるようにも感じられます。

その他、カエルモチーフの作品は、中国・明時代(16~17世紀)の絵師、趙麒の『蝦蟇仙人図』(根津美術館蔵※後期展示)から現代の作品で、日本の女流陶芸家の草分けで動植物のモチーフも多く手がけた辻輝子の万華鏡『蛙とまゆみ』や日本の創作折り紙を世界に知らしめた吉澤章の折り紙のカエルの数々、もしかするともっと潜んでいるかもしれない、と思うと落ち着かなくなりそうな展覧会です、ぜひ。

虫尽くし展

会期 : 2017年9月9日(土)~11月5日(日) 前期/9月9日(土)~10月4日(水) 後期/10月6日(金)~11月5日(日)

会場 : 佐野美術館 〒411-0838 静岡県三島市中田町1-43 

主催 : 佐野美術館、三島市、三島市教育委員会

■お問い合わせ TEL.055-975-7278 FAX.055-973-1790 http://www.sanobi.or.jp

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100年カエル館2017年の9月以降の開館スケジュールは以下の通りです。

■9月23日(土・祝)~24日(日)/9月26日(火)~30日(土)

2017年第3回カエ~ル大学講座 「美術館に棲息するカエルについて」

会場 : 100年カエル館  〒966-0096 福島県喜多方市字押切南2-6

日時 : 2017年9月23日(土・祝) 15:00~

お問い合わせ 048-838-7360

■10月7日(土)~9日(月・祝)/10月11日(水)~18日(水)/10月28日(土)~29日(日)/10月31日(火)~11月5日(日)

※10月末から11月初めは100年カエル館の庭の紅葉がとてもきれいです。紅葉とカエル・コレクションを観にいらっしゃいませんか。

<100年カエル館情報>

場所 : 100年カエル館

      〒966-0096福島県喜多方市字押切南2-6

      (旧桐工芸館裏、自動車用品ショップコクピット121隣)

開館時間 : 午後1時~午後4時

入館料  : 大人 500円 小中高生 100円

お問い合わせ 048-838-7360(ケーアンドケー内)

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<関連サイト>

「100年カエル館」 http://kaeru-kan.com

※Webミュージアムでは2011年に福島県立博物館で開催した「喜多方『100年カエル館』コレクション展」を画像でご覧いただいております。

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■いわき市立草野心平記念文学館で「かんがえるカエルくん」に会いたい。喜多方では人形劇も。

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福島県いわき市が生んだ蛙の詩人、草野心平の記念文学館で2017年9月24日まで夏の企画展「いわむらかずお絵本原画展」が開催されています。

いわむらかずおさんの絵本の代表作といえば、野ねずみの大家族の生活をほのぼのと描いた「14ひきシリーズ」で知られますが、カエル好きな人々の間では『かんがえるカエルくん』に親しんでいる人が多いのではないでしょうか。「かえる」の語呂合わせから生まれた「かんがえる」という行為を愛らしい「カエルくん」で表現した絵本には今も心洗われます。

本展で『かんがえるカエルくん』は、「クリのきもちをかんがえている クリのみになってかんがえている」の原画1点と印刷用の色指定、色見本など9点が展示されています。

いわむら作品の多くは、現在、栃木県にあるいわむらかずお絵本の丘美術館で那須の里山の風景とともに見ることができますが、今回、館内のアトリウムから阿武隈山系の雄大な自然を望める草野心平記念文学館で夏休みを過ごしている「クリのきもちをかんがえているカエルくん」、風景が変わってビックリしているかもしれませんね。ぜひ会いに行ってあげてください。

いわむらかずお絵本原画展

会期 : 2017年7月15日(土)~9月24日(日)

会場 : いわき市立草野心平記念文学館                                     〒979-3122福島県いわき市小川町高萩下タ道1-39

お問い合わせ先 TEL.0246-83-0005 FAX.0246-83-2939 e-mail info@k-shimpei.jp

http://www.k-shimpei.jp/

主催/いわき市立草野心平記念文学館 協力/いわむらかずお絵本の丘美術館

※本ブログに使用した画像はいわき市立草野心平記念文学館の許可を得て掲載しております。

<喜多方では9月4日に「14ひきシリーズ」の人形劇も>

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喜多方プラザ小ホールでは、2017年9月4日(月)19:00から人形劇団ポポロによる人形劇「14ひきのはる・なつ・あき・ふゆ」第1話「14ひきのあさごはん」が開催されます。カエルの人形も登場します。

主催・お問い合わせ NPO法人 喜多方子ども劇場 090-7934-3452

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100年カエル館2017年の9月以降の開館スケジュールは以下の通りです。

■9月23日(土・祝)~24日(日)/9月26日(火)~30日(土)

※9月23日は午後3時より、カエ~ル大学講座「美術館に棲息するカエルについて」を開催します。

■10月7日(土)~9日(月・祝)/10月11日(水)~18日(水)/10月28日(土)~29日(日)/10月31日(火)~11月5日(日)

※10月末から11月初めは100年カエル館の庭の紅葉がとてもきれいです。紅葉とカエル・コレクションを観にいらっしゃいませんか。

<100年カエル館情報>

場所 : 100年カエル館

      〒966-0096福島県喜多方市字押切南2-6

      (旧桐工芸館裏、自動車用品ショップコクピット121隣)

開館時間 : 午後1時~午後4時

入館料  : 大人 500円 小中高生 100円

お問い合わせ 048-838-7360(ケーアンドケー内)

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<関連サイト>

「100年カエル館」 http://kaeru-kan.com

※Webミュージアムでは2011年に福島県立博物館で開催した「喜多方『100年カエル館』コレクション展」を画像でご覧いただいております。

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カエル大学通信 www.mag2.com/m/0001378531.html 

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■「二十一世紀の蛙」は何を考えているのだろう。

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「カエルの詩人」で知られる草野心平(1903-1988)。福島県いわき市には、ここで生まれ育った草野心平に関する文学館「いわき市立草野心平記念文学館」があります。現在、春の企画展「草野心平の詩 青春無頼編」が2016年4月16日(土)から6月19日(日)まで開催されていますが、併設展示としてその詩「二十一世紀の蛙」とともに、報道カメラマンでカエルを撮影した作品も多い矢内靖史氏の写真展が行われています。

草野心平が1984年に出版した詩集『玄天』に収載されたこの詩「二十一世紀の蛙」を改めて読むと、その晩年、そして20世紀の終わりが見えた頃、身近に目にするカエルだけでなく、世界中に分布するさまざまな姿形や生態をもつカエルに興味をもっていたことがわかります。

そして恐竜が地上を闊歩していた時代から間もなく21世紀を迎えようとする時代まで、遺伝子をつないだカエルの生命力に思いを馳せ、見ることの叶わなかった21世紀という時代を想像しています。

ここで矢内氏の写真に21世紀の福島のカエルたちを見るとき、まるで天界にいる草野心平からのメッセージそのものであるかのように感じました。

草野心平の詩 青春無頼編

併設展示 矢内靖史写真展「二十一世紀の蛙」

会場 : いわき市立記念文学館 福島県いわき市小川町高萩字下夕道1-39

会期 : 2016年4月16日(土)~6月19日(月)

お問い合わせ TEL.0246-83-0005 http://www.k-shimpei.jp/

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※矢内靖史さんは8月に東京でアニメ作家で画家の前田康成さんとハッピーフロッグをテーマにした二人展を開催します。ぜひ足をお運びください。

ハッピーフロッグ展 〝カエルの国〟から生まれた〝福かえる〟たち

会期 : 2016年8月1日(月)~9日(火)

会場 : 京王プラザホテル ロビーギャラリー 〒160-8330 東京都新宿区西新宿2-2-1 TEL.03-3344-0111

企画 : 100年カエル館

お問い合わせ 03-3981-6985

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※新刊『ときめくカエル図鑑』(山と渓谷社刊 文・高山ビッキ 写真・松橋利光)販売中です。どうぞよろしくお願いします。

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<関連サイト>

「100年カエル館」 http://kaeru-kan.com

※Webミュージアムでは2011年に福島県立博物館で開催した「喜多方『100年カエル館』コレクション展」を画像でご覧いただいております。

「カエ~ル大学」http://kaeru-kan.com/kayale-u

「コトバデフリカエル」http://kaeru-kan.cocolog-nifty.com/kotobadefurikaeru ※エッセイで時代をふりかえるサイトです。

カエル大学通信 www.mag2.com/m/0001378531.html 

※『かえるる カエルLOVE111』(山と渓谷社)全国の書店等で販売中です。

 

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■「無垢なこころのままに」カエルも踊る、前田康成作品

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今年(2016年)8月に開催する100年カエル館主催の「ハッピーフロッグ展~〝カエルの国〟からうまれた〝福かえる〟たち~」に出品していただく画家の前田康成さんが、4月21日(木)から29日(金)まで、京王プラザホテルロビーギャラリーで彫刻家の萩原光顕さんとの二人展「無垢なこころのままに」を開催しています。

カエルを描いた作品も見られました。ここに掲載した作品は、「河童とカエルのダンス」。同展テーマ「無垢なこころのままに」そのものといった愛らしさ。アニメ作家から出発した前田さんが河童、そしてカエルを描くようになったのは10年ほど前だそうです。前田さんにとって河童は日本のフェアリー(妖精)。最初、河童が楽しく遊んでいる様子を描いているうちに、そこにカエルが加わることでもっと楽しくなって、しばしば一緒に登場するようになったのだとか。今回、この他にも河童とカエルが描かれた作品が何点か展示されていますが、河童という妖精のもつ「かわいさ」と「こわさ」、そんな「無垢なこころ」のもつ二面性に、カエルが絶妙に絡んでいるところが前田さんの〝カエルの絵〟の魅力と感じました。

無垢なこころのままに 前田康成・萩原光顕二人展

会期 : 2016年4月21日(木)~29日(金・祝)

会場 : 京王プラザホテル ロビーギャラリー 〒160-8330 東京都新宿区西新宿2-2-1 TEL.03-3344-0111

ハッピーフロッグ展 〝カエルの国〟から生まれた〝福かえる〟たち

会期 :  2016年8月1日(月)~9日(火)

会場 : 京王プラザホテル ロビーギャラリー 〒160-8330 東京都新宿区西新宿2-2-1 TEL.03-3344-0111

主催 : 100年カエル館

お問い合わせ 03-3981-6985

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■ハッピーフロッグ展~“カエルの国”から生まれた“福かえる”たち~」のご案内

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100年カエル館は、今年(2016年)の8月に京王プラザホテル(東京・新宿)のロビーギャラリーにて「ハッピーフロッグ展~“カエルの国”から生まれた“福かえる”たち~」を開催します。
イラストレーターの前田康成氏と写真家の矢内靖史氏によるカエルをテーマにした作品展です。前田さんも矢内さんも、それぞれの創作活動において「カエル」は大切なテーマになっています。

HAPPY FROG(ハッピーフロッグ)という言葉は、いま世界的に広がっているように感じます。ヒキガエルやアマガエルなどの生きもののカエルも、カエルグッズや絵に描かれたカエルも、向き合って見ると心のスキマをそっと埋めてくれそうな、不思議な存在感が求められているのかもしれません。

<プロフィール>

◎前田康成(まえだこうせい)/1950年、山梨県生まれ。虫プロダクションを経て、アニメーション作家として独立。テレビアニメ「まんが日本昔ばなし」などが知られる。

◎矢内靖史(やないやすし)/1964年、福島県生まれ。福島民友新聞社報道カメラマン。福島に生息する生きものの写真作品も多く、東北写真記者協会賞を受賞している。

ハッピーフロッグ展 〝カエルの国〟から生まれた〝福かえる〟たち

会期 : 2016年8月1日(月)~9日(火)

会場 : 京王プラザホテル ロビーギャラリー 〒160-8330 東京都新宿区西新宿2-2-1 TEL.03-3344-0111

企画 : 100年カエル館

お問い合わせ 03-3981-6985

※前田康成さんはカエルの絵だけの作品展ではありませんが、4月21日(木)~29日(金・祝)に、同ギャラリーにて萩原光顕さんと二人展「無垢なこころのままに」を開催します。

※矢内靖史さんは、4月18日(火)~30日(土)に福島市の西澤書店で写真展「かえるふくしま」を、また、4月16日(土)~6月19日(日)には草野心平記念文学館で春の企画展「青春無頼編 草野心平の詩」と併せた写真展「二十一世紀の蛙」を開催します。

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