スポーツ

ロンドンオリンピック、そして『かえるる カエルLOVE111』

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 ロンドンオリンピック開催期間と拙著『かえるる』の執筆・校正の時期が重なり、ゆっくり観戦することはできませんでしたが、本を完成させるための最後のがんばりをしていると選手の皆さんと一緒に戦っているような気持ちになりました。

 銅メダルを取ったアーチェリー女子団体の3人の選手がカエルのマスコットを身につけていたことをおしえてくれたのは、いつも私たちのカエル活動を応援してくださるOさん。情報検索してみると、蟹江美貴選手のお母さんが「笑って帰れるように」と作ってくれたもののようです。蟹江選手は「ロンドンを楽しもうと思ってきて、それができたので本当によかった」(朝日新聞デジタル)と結果が出たことに喜びのコメント。カエルがロンドン五輪でHappy Frogの役割を果たしたように思えて、カエル関係者を自認する者としてもうれしいことでした。

※『かえるる カエルLOVE111』Amazonで予約販売中です。

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<関連サイト>

「カエ~ル大学」http://kaeru-kan.com/kayale-u

「コトバデフリカエル」http://kaeru-kan.cocolog-nifty.com/kotobadefurikaeru ※エッセイで時代をふりかえるサイトです。

「キモノ・二・キガエル」http://kaeru-kan.cocolog-nifty.com/kimonokigaeru  ※ゆかたやキモノ着用で優待割引のある施設をご紹介するサイトです。

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カエルたちのたましいレボリューション

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 サッカー・ワールドカップ、サムライ・ジャパンの戦いは終った。これまではなかなか勝てない日本チームに、サッカーはやっぱり狩猟民族的なDNAに合うスポーツで、農耕民族的なDNAには向かないのかと思っていたが、今回は日本チームらしい戦術、チームワーク、個人技で勝つことができることを知って、これからがとても楽しみになった。

 それにしてもW杯のサッカーはなぜこんなにも熱くさせるのかと思ったら、テレビ中継のバックに流れているテーマソングがその答えを言っていた。Superflyが歌う、「タマシイレボリューション」。そう、それはレボリューション(=革命)の瞬間に立ち会えたような興奮なのかもしれない。私たちはそれぞれがある国のある時代に関わりながら生きているが、「革命」の痛みや悲しみ、そして喜びを目撃するとは限らない。にもかかわらず、いつも心のどこかに「何かを変えたい」と思っている。その誰の心にもある潜在的は思いに身をもって応えてくれるのがそれぞれの国を代表する選手たちなのだろう。

 各国の代表チームを見ているとそれぞれの国の成り立ちも何となく伝わる。同じ国の中にさまざまな人がいる。同じ人間なのにさまざまなルーツが窺える。”人間多様性”とでもいおうか。そして今年10月には名古屋で生物多様性条約第10回締約国会議が開催される。それを記念して100年カエル館では、春に行った「カエル民芸の世界展」に引き続き足立善立寺に「100年カエル館ギャラリー」を設けさせていただき、「生物多様性とカエル」というテーマでカエルグッズの展示を行っている。今回は一部「カエルのねぐらコレクション」にも協力いただいている。

 展示内容は❶カエルの種類が特定でき、カエルの多様さが伝わるカエルグッズ(写真上)、❷生産地の自然や風土が材質に活かされ、地域環境の豊かさが伝わるカエル民芸(日本編)(写真中)、❸生産地の自然や風土が材質に活かされ、地球環境の豊かさが伝わるカエル民芸(海外編)(写真下)。

 100点ぐらいの展示だが、カエルグッズを見ているだけで「生物多様性」という言葉の意味が感覚的に伝わり、南北に長い日本という国土の自然の豊かさ、そして地球にはたくさんの国があるようにたくさんのカエルがいて、さまざまな国の人の手によっていろいろなカエル民芸がつくられていることを感じていただけるものと思っている。

 

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サッカーワールドカップ記念 敵を知るにはカエルを知ろう(パラグアイ戦)

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 今日、サムライジャパンはいよいよ8強入りをめざしてパラグアイと戦う。

 16強入りした国々をみると、私的には”カエル力”のある国々が健闘しているのではないかと思っている。因縁のある対戦で再び歴史の再現のように疑惑の残ったイングランド対ドイツも、ケロロジー(カエル学)的にはどちらもカエルに縁のある国である。勝利したドイツは、グリム童話の「カエルの王さま」で知られ、そこから世界中に王冠のカエルグッズが広まったといえる。一方のイングランドは、「ピーター・ラビット」シリーズに登場するカエル、ジェレミー・フィッシャー、「たのしい川べ」で冒険するヒキガエル氏を生んだファンタジーの国である。

 そして今日、日本が対戦するパラグアイをはじめ、すでに8強入りを決めたアルゼンチン、ブラジル、ウルグアイ(写真はウルグアイの土製のカエル)など南米の国々は、生息しているカエルの色や形、生態も北半球にいるものとは違いカラフルでユニークなものが多い。そしてそこに暮らす人々にとっても古くから多産・豊穣のシンボルだったせいか、土ものの民芸品などにカエルの形のものがある。

 しかし、日本も負けてはいない。カエルの絵柄が施された縄文土器にはじまり、平安・鎌倉の絵巻でカエルも描かれた「鳥獣戯画」、江戸の絵師たちが表現したカエルの絵など、日本美術史をふりかえるだけでも、日本人ほどカエルを身近な生き物として感じ、人とカエルがすぐれた文化を築いた国はないと思っている。

 デンマーク戦でエレガントなフリーキックを決めた遠藤選手がパラグアイ戦を前に言っていたコメント。「僕はキッカー(オランダ語ではカエルと聞こえる)なので、狙える位置であれば必ず決めたい」。カエル力全開でがんばってくれそうである。

http://kaeru-kan.com

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サッカーワールドカップ記念 敵を知るにはカエルを知ろう(デンマーク戦)

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 サッカーワールドカップ、次はデンマーク戦。と、いうことで今回もカエル的に”敵”を分析。でも、これが敵とは思えない友好的な関係である。

 デンマークといえばアンデルセン童話。ハンス・クリスチャン・アンデルセン(1805-1875)が書いた童話作品の数々、「みにくいアヒルの子」「マッチ売りの少女」「裸の王さま」「人魚姫」「赤い靴」等々は、たぶん日本人にとって日本の民話以上に親しまれているといってもいいだろう。そのせいか製パン会社にも「アンデルセン」があり、全国にその名を冠した公園も多い。2005年は作家の生誕200周年記念で本国のみならず日本でもいろいろなイベントが行われた。

 アンデルセンはその作品にカエルも登場させている。日本人にもおなじみの「おやゆび姫」では、ヒキガエルが自分の息子のお嫁さんにしようとおやゆび姫をさらっていくことから姫はいろいろな冒険をさせられることになる。また、「沼の王の娘」という童話では、昼間は美しいが残忍さのある娘が夜になると醜いがやさしい心をもつヒキガエルに変身する。アンデルセン童話でカエル(特にヒキガエル)は人間に好まれる存在としては描かれていないが、アンデルセン自身はそれにどこか愛情をもっているように感じられる。その感覚はカエルを好む現代の日本人にも通じるような気がする。

 ところで、最近のデンマークといえば、日本でも大人気の北欧家具などシンプルモダンなデザインを生み出す国としても評価されている。おしゃれなインテリアショップなどではそんな北欧デザインのカエルグッズに出合うことも。写真のカエルグッズは、Gry&Sifというデンマークで創作活動をしている姉妹によるニット商品。私たちはお互い姉妹で活動していることで共感し、彼女たちはカエルの作品が生まれると画像を送ってくれる。こちらもカエルタイムズのキャラクターでもあるカエラーフレンドをプレゼントしたこともある。

 と、いうことで24日の日本対デンマーク戦。すでに”カエールの交換”をしているということでいい試合になることは間違いない。

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サッカーワールドカップ記念 敵を知るにはカエルを知ろう(オランダ戦)

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 カメルーン戦に勝ったことで一気に盛り上がったサッカー、ワールドカップ熱。次は19日のオランダ戦。格上とわかっていてもせめてドローには持ち込みたいと、にわかサッカーファンも思わず訳知り顔で語りたくなる。

 さて、戦略を考える際に欠かせない書物といえば孫子の「兵法」。そこには敵を知ることの大切さが論じられている。カエルタイムズ的に敵を知ることとは、その敵にとってのカエルを知ることに他ならない。そこで、今回はオランダとカエルの関係が伝わる絵本を紹介する。

 2005年に82歳でこの世を去ったオランダの絵本作家マックス・ベルジュイスの『かえるくん』シリーズ(12冊/セーラー出版)である。2007年にこの作家の評伝『かえるでよかった』(セーラー出版)が出版され、著者のヨーケ・リンデルスさんが出版記念の講演のために夫とともに来日した。カエルタイムズではリンデルスさんに取材し、その詳しい内容を10号に掲載している。写真の「かえるくん」人形は、その時リンデルスさんからいただいたもの。

 オランダは農業国であり、高い山のない平地で水辺や牧草地が多いので身近にカエルがいることは想像される。しかし、日本でもそうだが誰もがカエルに好意的かどうかはわからない。オランダ語にはカエルにまつわる好ましくない意味の言葉も多いという。たとえば、カエルの血(冷酷、無感情)、ふくれあがったカエル(ほらふき)、冷たいカエルの国(湿気の多いオランダ)等々。

 ベルジュイスの描く『かえるくん』は、明るい色使いの絵とシンプルなストーリー展開で、かえるくんとその仲間たち(アヒルやブタやネズミやノウサギ)が何気ない日常の延長上でさまざまな出来事に遭遇する。種類の違う動物たちがかえるくんをフォローして問題を解決していく姿は、オランダチームの強さにも通じるかもしれない。

 さらにすごいのは、オランダ語でカエルのことを何というかというと、Kikker(キッカー)。英語のKicker(=蹴る人)と発音がほとんど同じ。オランダのカエルはジャンプや泳ぎだけでなく、サッカーも得意そうである。しかし、逆にいうとオランダの選手は皆カエルだ、と思えば日本チームとしては気楽なんじゃないだろうか。とにかく、いい試合をしてほしい。

 

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カエルで楽しむ サッカー・ワールドカップ (アルゼンチン)

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 サッカー・ワールドカップ2010南アフリカ大会が始まった。そして今日は昨夜のカメルーン戦での日本の勝利に興奮冷めやらない人も多いことだろう。因みにカエルグッズで物事を読み解くケロロジー的には、カエルとサッカーも関わりが深い。ケロ(蹴ろ)ケロ(蹴ろ)ということで・・・。ブブゼラという応援用のホーンの響きは、ウシガエルの鳴き声のようでもある。4年前のドイツ大会では、カエルタイムズでもベスト8に残った国とカエルとの関わりをその国でつくられたカエルグッズの写真とともに紹介した。

 今回も活躍が期待されるそれらの国々について、カエルタイムズ8号をもとに振り返ってみる。最初はアルゼンチン。今回の注目は言うまでもなくメッシ。小さな体で大きな仕事をするその姿はまさに“かえる力”に溢れている。そして監督はあのマラドーナ。前回は監督でもないのに「その応援する姿が目立った。会場の外でもマラドーナのそっくりさんやかぶりものをした人が見受けられた。そのマラドーナに似ているとはいわないが、アルゼンチンにはベルツノガエルやバジェットガエルというとてもユニークな形態をしているカエルがいて、日本でも人気が高い」。6月13 日のナイジェリア戦では1対0で勝利している。

 

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