2023年もよろしくお願いいたします。江戸独楽のカエルを紹介します。
2023年初めての更新となります。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
今回は江戸独楽のカエルを紹介いたします。
郷土玩具もいろいろなアイテムがありますが「お正月には凧あげて、こまを回して遊びましょう」と歌われた子どもたちの冬休みの遊びは今は昔。でも、カエルグッズのひとつとして江戸独楽のカエルを見るだけでその楽しさが伝わってきます。
江戸独楽の作り手に昭和・平成とその道一筋に生き海外でも知られた広井政昭氏(1935‐2019)がいます。100年カエル館では2006年に発行したカエルタイムズ9号でその頃毎年深川江戸資料館で作品展と実演を行っていた広井さんに取材させていただいたことがあります。
深川江戸資料館では、広井氏の作品の数々、江戸元禄以来の曲独楽や明治以降の東京の風俗を表現した挽物玩具、そして独楽の回る力学を応用した「カラクリ独楽」などを所蔵しています。私が取材したときはちょうど、てこの原理を利用してカエルが合唱する様子を表現した玩具や、芯部の回転で遠心力を働かせハスの花びらの中からカエルが姿を現すようなしくみの玩具も展示されていました。
昭和10年に東京・江東区の木地玩具職人の家に生まれた広井氏。広井家は元々医者だった政昭氏の祖父が独楽や玩具づくりを始めました。一家は関東大震災で家を失いましたがその木地職人としての腕を買われ、一時は宮城県白石で遠刈田系のこけし作りをしていたこともあります。戦後、東京に戻った一家は、子どもたちのおもちゃが不足する時代に木地玩具づくりに追われ、演芸場のある場所がら曲独楽づくりの依頼も受け、政昭氏は時代の進展とともに木地玩具の需要が少なくなるなかでも、その唯一無二の技が認められ世界的にも注目されました。
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「100年カエル館」 http://kaeru-kan.com
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