アマガエルがすごい理由
一昨日(2022年6月12日)のNHK「ダーウィンが来た!」では、アマガエルたちが番組内でその能力を遺憾なく発揮していて見応えがありました。見事なジャンプ力に、ハンターとしての身体能力、繁殖期にオスが鳴くときに他のオスとかぶらないようにする気転、そしてとりわけ、高いところに平気でよじ登る体のつくりは、100年カエル館の庭にも二ホンアマガエルがやってくるので、今度会ったら「すごいね」と褒めてあげようと思いました。
二ホンアマガエルは、北海道から九州まで分布するアマガエル科のカエルで、民家の庭先などで見かけることも多いので日本でもっとも親しまれているカエルと言えるでしょう。日本に生息するアマガエル科のカエルは、もう1種、ハロウエルアマガエルがいて、こちらは奄美大島から沖縄島北部、西表島の一部に分布しています。
そして、世界に目を向ければ、アマガエル科のなかまは800種近くいます。アクアマリンいなわしろカワセミ水族館で開催する「カエル展」のフライヤーに紹介したこのグッズは木の上に登ったアカメアマガエル。アカメアマガエル自身はコスタリカなど中米に生息していますが、このグッズはイギリス製です。
フライヤーでは木の先に止まったアカメアマガエルのみの写真を使用しましたが、木の根もとには黒いかたまりのようになったカエルが数匹見られます。もしかするとこのフィギュアには、英語でTree Frogと呼ばれるアマガエルのなかまが、木に登るようになった理由を表現しているようにも見えます。
それは、昨年他界したカリフォルニア大学バークレー校教授ディヴィッド・ウエイク博士の晩年の研究結果にありました。6600万年前の白亜期の地球に隕石がぶつかって天変地異が起こり恐竜が滅んだ後、爆発的に増えた生きものがアマガエルなど木に登って暮らすようになったカエルだったという報告でした。
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