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2022年1月

カエルに会える水族館■札幌市円山動物園のカエルたち(北海道)

 日本について「南北に長い国土をもち、……」と表現することがありますが、日本のカエルの分布を見ても北から南までの距離やそれに伴う気候の変化がみごとに表れている気がします。

 特に南の沖縄県には20種ほどのカエルが生息しているのに、北の北海道には在来種がエゾアカガエルとアマガエルの2種(他に移入種が数種)ということに、カエルは本来熱帯性の生きものなのだなと思う一方、それでも北に生きるカエルたちがいることに興味惹かれます。

 さらに北海道では年間でカエルに出合う期間は短いと思いますが、カエル好きな人やカエルに関する活動をしている人が多くさまざまな情報発信をしています。

 そこで今回は、北海道のカエルたちについて、札幌市円山動物園の片岡雅人さんに取材させていただきました。

■札幌市円山動物園で出会えるカエルたち

同園で常設展示しているカエルの種類は、北海道の在来種のエゾアカガエルとアマガエル、そして、外国産のコケガエル、マダラヤドクガエル、キンイロアデガエル、キオビヤドクガエル、アイゾメヤドクガエル、コバルトヤドクガエル、モウドクフキヤガエル。

エゾアカガエル・アマガエルは北海道の爬虫類・両生類ゾーンにて混合展示されています。ケージ内は季節性を持たせるため、季節変化に合わせた温度管理を徹底。そのためそれぞれの季節に合わせた姿を見ることができ、春には卵を産んでいることもあるそうです。

「エゾアカガエルは赤茶色の体で5㎝程度の大きさです。他のカエルに比べ繁殖期の時期が早い(4~5月)ので、池などで卵を見つけると北海道の春の訪れを感じます」と片岡さん。

コケガエルやヤドクガエル類などの外国産のカエルは、横1列で展示しているので種ごとの違いなどを見比べることができます。センターラボという場所ではヤドクガエル類を展示。「普段あまり見ることのない色鮮やかなヤドクガエル類は、とてもきれいだという感想が来園者から聞こえてきます」。

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アイゾメヤドクガエル(コバルトヤドクガエル)(柴田まさる画・100年カエル館蔵)体長 35㎝ 分布 スリナム 環境 地上

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キオビヤドクガエル(柴田まさる画・100年カエル館蔵)体長 23㎝ 分布 ベネズエラ、コロンビア、ガイアナ 環境 地上

■北海道の外来種について

 北海道では在来種の2種に加え、近年、国内外来種としてトノサマガエル、アズマヒキガエル、トウキョウダルマガエル、ツチガエルの生息が確認されるようになりました。このことに関しては同園でも注意深く観察しています。

 コロナの感染拡大が起こる前までは、北海道に生息する外来種について普及啓発するイベント「北海道の外来種展」を開催してきました。外来種の動物や植物などを展示し、その中で北海道に生息する在来のカエルと国内外来種となっているカエルが展示されました。その時展示したアズマヒキガエルは今も爬虫類・両生類館で飼育・観察しているそうです。

 北海道のカエルについて知ることは、日本のカエルのこれまでの歴史やこれからの動向を考える上でとても重要なのではないかと感じました。今後も折に触れ円山動物園さんのカエルに関する展示イベントや北海道のカエルの情報を紹介させていただければと思います。

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札幌市円山動物園は虫類両生類館

【札幌市円山動物園】 〒064-0959 札幌市中央区宮ヶ丘3番地1 TEL.011-621-1426

https://www.city.sapporo.jp/zoo/

 

<関連サイト>

「100年カエル館」 http://kaeru-kan.com

「カエ~ル大学」http://kaeru-kan.com/kayale-u

「コトバデフリカエル」http://kaeru-kan.cocolog-nifty.com/kotobadefurikaeru

※現在、「コトバデフリカエル」では「カエル白書」Vol.3を配信中です。

http://kaeru-kan.cocolog-nifty.com/froggy_museum/

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今年もカエルとともにどうぞよろしくお願いいたします

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柴田まさる画「トラアシネコメアマガエル」

新年明けましておめでとうございます

今年の干支に因んで、カエル好きの画家、故柴田まさるさんが描いたトラアシネコメアマガエルを紹介いたします。この種は南米のアマゾン川流域に分布していて、その体や行動の特徴はMonky Frog、Orange-sided Leaf Frogなどいくつかある英名によく表れています。

もうひとつが、Tiger-striped Leaf Frog。和名がトラアシネコメアマガエルです。確かにわき腹から肢にかけてのストライプがトラ柄のように見えます。天敵を混乱させる迷彩色になっているのでしょう。繁殖期以外は高い樹の上で生活しているのでなかなか出会えないカエルのようです。

同種のようなネコメアマガエルのなかまの学名にはmedusa(メドューサ)という言葉が入っていて、その目を見つめたらきっと固まってしまうと思えるほど美しいのだろうと、『ときめくカエル図鑑』にも書きました。昨年文庫化した本書では、近年、両生類の分類体系が大きく変化していることから単行本のときの学名の変更が多くありました。

このトラアシネコメガエルは掲載しませんでしたが、本種の学名もPhyllomedusa tomopternaからCallimedusa tomopternに変更されています。もちろんmedusaは入っています。

今年も身近なカエルから世界のカエルまでいろいろな情報を集めたいと思っています。

100年カエル館は今年もコロナの状況を見ての活動となりますが、再開の準備は進めていますのでもう少しお待ちください。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

<関連サイト>

「100年カエル館」 http://kaeru-kan.com

「カエ~ル大学」http://kaeru-kan.com/kayale-u

「コトバデフリカエル」http://kaeru-kan.cocolog-nifty.com/kotobadefurikaeru

※現在、「コトバデフリカエル」では「カエル白書」Vol.3を配信中です。

http://kaeru-kan.cocolog-nifty.com/froggy_museum/

 

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