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夏休みのカエル講座4 カエルが鳴く

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 カエルグッズには音が出る仕掛けのものがいろいろあります。子ども向けのおもちゃが多く、ぬいぐるみやゴム製のおもちゃで体の一部を押すとキュッキュッと鳴るもの、揺らすとゴロゴロと鳴るぬいぐるみなど最近のおもちゃのカエルから、郷土玩具の土鈴や土笛のカエル、ベトナムが発祥と思われる木製の楽器ギロのカエル(背中の凹凸を棒でこするとコロロロロと聴こえる)、そして楽曲を奏でるオルゴールのカエルまで含めれば、音の鳴るカエルグッズは、古今東西、人がカエルを鳴く動物として愛でてきたことの証しのようにも感じます。

 ここに掲載している画像では、右上に見えるのが土鈴のカエルです。ひもをもって振るとコロコロと音がします。カエルはのどのあたりの鳴嚢(めいのう/鳴き袋)を膨らませて鳴くので、ちょうどその様子を造形したようでもあります。他の3つのカエルグッズは音の鳴るものではないのですが、いずれもカエルがのどやのどの下あたりを膨らまして鳴いている状態を表現しているように思えます。

 最近はネット上でも何ガエルがどんな鳴き声をしているか知ることができます。両生類の保全を目的に情報を発信している「かえる探偵団」のサイトhttp://kaerutanteidan.jp/ では、「両生類データベース」で何種かのカエルの鳴き声を聞くことができます。体は小さいのに朗々とした鳴き声を聞かせる二ホンアマガエル、存在感のインパクトに比べて鳴き声はつつましやかなヒキガエルなどに耳を澄ませてはいかがでしょう。

  『動物誌』を著した古代の哲学者アリストテレスも鳴く動物としてのカエルに興味をもっていたことが知られています。そして、21世紀の現代、生物の生態や行動から新しい技術を開発するバイオミメティクスが注目されていますが、その技術においてもカエルは役に立っているようです。やはり鳴く動物としてのカエルに着目し、二ホンアマガエルの合唱に見られる法則性を実験と数理モデルによって研究したのは筑波大学と大阪大学の研究グループです。昨年、その研究論文「カエルの合唱法則の研究と通信システムへの応用~途中で休みながら輪唱を繰り返すカエルの行動に注目~」が発表され、新聞等でも数多く取り上げられました。同研究グループのお一人、筑波大学 システム情報系 助教の合原一究氏は取材等に「カエルと物理学が好き」だったことが今回の研究成果につながったと答えられています。

同研究については

 https://www.tsukuba.ac.jp/wp-content/uploads/190109aihara-1.pdf

をご覧ください。

<関連サイト>

「100年カエル館」 http://kaeru-kan.com

「カエ~ル大学」http://kaeru-kan.com/kayale-u

「コトバデフリカエル」http://kaeru-kan.cocolog-nifty.com/kotobadefurikaeru

※現在、「コトバデフリカエル」では「カエル白書」Vol.3を配信中です。

カエル大学通信 www.mag2.com/m/0001378531.htm

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