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ほっとねっと第301号 かえるモノ語り㊵ あなたを見守るカエルアートマンが誕生しました。

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 ウルトラマンに仮面ライダー。私はそのテレビでの初登場をリアルタイムに見た世代なので、今も「~マン」「へんしん」といったワードに親しみを感じます。

 そして今年、100年カエル館から「カエルアートマン」が生れました。

実は、そのお披露目のイベントを「カエルアートマン20 日本のカエルがHENSHIN」と題してGWに東京で開催する予定にしていたのですが、今回の新型コロナウイルスの影響により開催を控えることにしました。

 私たちが名づけた「カエルアートマン」とは、昨年、福島県立博物館で紹介した愛知県出身のカエル好きの画家故柴田まさるさんが、スケッチブックに遺した、キャラクター性豊かな水彩画のカエルたちです。

 今世紀に入って登場したマンガ・アニメのカエルキャラクターといえば、『ケロロ軍曹』がいますが、ケロロ軍曹率いる小隊のメンバーは、いずれも外国産のカエルを基にキャラクター化されています。一方、カエルアートマンの場合、モデルは日本産のカエルたちです。

 柴田さんのスケッチに姿を現したカエルたちは、1点1点、カエルの種名が手書きされていました。案内のDMに掲載したカエルアートマンは、左からアズマヒキガエル、二ホンアマガエル、ヤマアカガエル、トウキョウダルマガエルです。その他カエルアートマンは20号までいますので、日本列島に生息するカエルの種類の約半分がカエルアートマンとして誕生しています。

 カエルの図鑑などで同種名のカエルの写真と見比べてみると、柴田さんが野外観察や図鑑から目で捉えたカエルにどのようなパーソナリティを与えているか、アート化するとはどういうことか感覚的に伝わるような気がしました。人とカエルをアートでつなぐヒーロー。それがカエルアートマンの名前の由来です。

 そして、カエルアートマンたちはカエルらしくとても目力があります。

 ウルトラマンや仮面ライダーのように敵を倒して救ってくれることはありませんが、心が弱くなりかけたとき、その絵を見ているだけで「だいじょうぶ、そばで見張っているから」と守ってくれるヒーロー、それがカエルアートマンです。

(福島県喜多方市の月刊のフリーペーパー「ほっと・ねっと」(おもはん社発行)に連載中の「かえるモノ語り~自然と文化をつなぐカエル~」より)

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