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2019年8月

フィル・ビショップ博士のカエルたち、両生類とともに歩んだ人生

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Amphibian Arkのご協力のもと、本ブログで時々紹介させていただいているA-Ark NEWS LETTERの「両生類の貢献者たち」。今回はニュージーランドのオタゴ大学動物学のフィル・ビショップ博士に、カエルが博士にどんな幸せをもたらしてくれたかについて語っていただきましょう。

<両生類の貢献者たち> Amphibian Ark Newsletter Number43 Amphibian Advocatesより

フィル・ビショップ(Phil Bishop)博士/IUCN(国際自然保護連合)SSC(種保存委員会)ASG(両生類専門家集団)共同代表、ASA(両生類保全同盟)チーフサイエンティスト

 しばしば尋ねられることがある「なんでカエルなの?」という質問。これにはずいぶんと答えに困った。気づいたときにはもう両生類に夢中だったからね。なぜかなんてわからない。ただただ両生類が好き、特にヒキガエルが好きなんだ。50年ほど前、まだ子どもだった頃、カエルとの最初の出会いをしたことは覚えている。それはとても美しい煉瓦色のメスのヒキガエルだった。私はその時4歳か5歳ぐらいだったと思うが、カエルは私の小さな手の中でじっと動かず、微笑んでいた。それですっかりとりこになってしまったわけだ。

 多くの両生類保護活動家と同じように、私も庭でヘビやイモリ、ヒキガエル、その他のカエルをいっぱい飼っていたが、それは両生爬虫類学者になるために通る道でもあった。カーディフ大学では動物学を学び、修士課程で熱帯医学や寄生虫学を専攻していた。しかし、修士課程の終わり頃、私の指導教官だった著名な寄生虫学者が私に大きなアドバイスをくれた。彼は私の研究室(そこで私は12の水槽に32種の両生類を飼っていたが、修士論文とは関係のないものだった)に来てこう言った。「君は両生類の道を歩むべきだと思うよ」。そのアドバイスを受けることで、幸運にも南アフリカのネビル・パスモア(Neville Passmore)教授の指導のもとで無尾類の意志伝達と社会行動について研究し、博士号を取得することができた。カエルのことを学ぶために南アフリカに行くことは、キャンディショップにいる子どものように楽しかった。だってそこにはいろんな鳴き声のカラフルなカエルたちがたくさんいて、想像を絶するような生活行動を見せてくれていた。両生類を勉強するには最高の場所だったんだ。

 博士課程も終盤に向かった頃、第1回世界両生爬虫類会議に参加する機会があった。そこで世界の両生類の減少が進んでいる現実を知り、何とかしなければならないと思った。また、その開催地から南アフリカに戻る途中にこう考えた。カエルが減少していると言ってもアフリカではその証拠がないから、どれだけの種類のカエルがどこに生息していて、どんな生活をしているのか記録し、早急に生息の全体像を明らかにすることが大切なのではないか、と。それで南アフリカのカエルの分布図を作るプロジェクトを立ち上げ、カエルが実際どういう状況にあるのか記録証明することにした。ということで、数百人のボランティアと一緒に10年かけて記録したものが「南アフリカ共和国・レソト王国・エスワティ二王国のカエルアトラスとレッドデータ」という図表集。南アフリカ地域のすべての種のカエルについて正確な分布と生息状況を示すことができた。これは国境を越えたプロジェクトとしては私の初めての仕事だった。

 1990年代の終わりに私はニュージーランドに移り、ムカシガエルという信じられないほど奇妙なカエルの研究をすることになった。ニュージーランドにはムカシトカゲ、そしてキーウィやカカポなどのような飛べない鳥など変わった生きものがいるが、最初ここにやって来た時、その鳥たちが保護基金の対象になっているのを知った。ところが、さらに絶滅の危機に瀕しているカエルたちが忘れられているのではないかと気になった。それで私はニュージーランドの在来種のカエルの惨状を知らせる行動を起こし、それがさらに地球規模の両生類を巻き込んだ保護活動へとつながった。実際、グローバルなキャンペーンの必要性は感じていたので、ロッテルダムで行われた国際カエル年の企画会議に参加し、その後、ニュージーランドの国際カエル年大使になった。両生類の減少がどんどん広がっていることが報告されていたので、科学者たちが地球規模で協力体制をつくることが求められ、世界的な両生類の保護は広い視野で行われなければならないことは自明だった。いくつかの団体による金融支援があり、また故ジョージ・ラブ氏によるASA(the Amphibian Survival Alliance)が2011年に創設され、私はそのチーフに任命された(今も継続中)。2013年にはアリアドネ・アングロとともにICUN SSC両生類スペシャリストグループの共同代表を任された。この2つの役職を通じて私は両生類が子どもの世代、孫の世代、さらに次の世代まで生存し続けることができるように、世界中の両生類の保護活動を支援していく取り組みに力を注いで行きたいと思う。

 両生類が私にとても好意的だったせいか、アフリカ、ボルネオ、オーストラリア、チリ、マダガスカル、そしてイギリスなど世界各地でその保護プロジェクトの仕事を続けることができた。そして彼らはまた、私に素晴らしい人々との出会いをもたらしてくれた。ナイトの称号をもつデビット・アッテンボロー氏やジェーン・グドール博士、サム・ライミ監督によるファンタジー映画のヒロイン、ジーナ、チャールズ皇太子とカミラ夫人、そして故ジョージ・ラブ氏など、私にとって子どもの頃からのヒーローたちだった。

 我々は両生類を護るために真剣にやらなければならないことがたくさんある。人間の生命も両生類の存在と切り離して考えることはできないと思うからね。

(翻訳 高山ビッキ 監修 桑原一司)

 

 

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いわき市といえばカエル、この夏も賑わってます。

全国にカエルをテーマにした施設やお店が誕生している昨今。蛙の詩人、草野心平の出身地ということでカエルとかかわりの深いまち、いわきでは今年、新しいカエルスポット「カエルかえるカフェ」がオープンして話題になっています。そして、いわき市で今月27日まで個展を開催しているのは、カエルを描いた作品も多い福島市出身の銅版画家、三浦麻梨乃さん。同展のテーマにもなっている、新作「心の花がひらく時」のDMが届きました。

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三浦麻梨乃 銅版画展 ー心の花がひらく時ー

会場 アートスペース泉 

   〒971-8185 福島県いわき市泉町2-12-7 

   TEL.0246-56-9101 FAX.0246-56-9123

会期 2019年 8/18(日)~27(火)

 

   

 

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2019年のお盆休みにやってきたカエルのお客様

 100年カエル館の2019年お盆開館シーズンが終わりました。台風と猛暑に見舞われたお盆休みでしたが、ご来館いただきありがとうございました。いろいろな出会いがありました。東京からのお客様で喜多方出身のお母様がカエル好きなので自分も少しずつ影響されているという大学生がいらっしゃいました。翌日そのお母様ご本人も来館されたのですが、お話を伺うとお父上がなんと私たちの父がとてもお世話になった方でした。不思議なご縁を感じたお盆開館でした。

カエルのお客様もやってきました。

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金属製の玄関ドアの上に金工細工さながらにとまっていた二ホンアマガエル。

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まるで館内の様子を伺うように……。

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ここが居場所と決めて……。

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こんな顔のカエルさんでした。

  

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お盆休みはご家族で100年カエル館へ(8/11~18)

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全国的に猛暑続きの毎日ですが、間もなくお盆休みに。100年カエル館は8月11日(日)から18日(日)まで開館しております。本館ではさまざまなカエルをテーマごとに展示しております。お子様には自由研究のヒントにもしていただけると思っております。この夏は福島県喜多方市にある100年カエル館へ。ご来館をお待ちいたしております。

<100年カエル館2019年お盆休み開館>

期間 8/11(日)~18(日) 13:00~16:00

場所 福島県喜多方市字押切南2-6

お問い合わせ 048-838-7360

 

 

 

 

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