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2018年10月

■「石野善浩展~月と蛙と黄色の帽子と~」とがま仙人

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  100年カエル館のコレクションには、3本足のガマガエルとともに表現される蝦蟇仙人(がませんにん)の木彫、陶芸、ガラス製品、絵画などがあります。その中には、寄贈いただいた明治・大正・昭和を生きた小澤一蛙さんが集めた土物の蝦蟇仙人もあります。そして、今年は本館の特別展として、生物学の研究者でカエルのモノのコレクターでもあった故岩澤久彰先生のコレクション展を開催しましたが、やはり蝦蟇仙人へのこだわりが感じられ、掛軸や根付を展示いたしました。
 長く新潟大学で教鞭をとられた岩澤先生と蝦蟇仙人の関係を考える上では、先生が上越市出身であることに注目して展示の解説を書きました。新潟県の南西部の上越地方には、古くから山岳信仰で知られる妙高山があり蝦蟇仙人との接点もあります。たとえば、江戸末期の浮世絵師、歌川芳艶(うたがわよしつや)の絵に、「自来也妙高山の図」があり、「越後国頸城郡高田妙高山(えちごのくにくびきぐんたかだみょうこうざん)」で自来也の蝦蟇と黒姫夜叉五郎の蛇が戦っている様子が描かれる中に、蝦蟇仙人の姿もあります。
  蝦蟇仙人は、カエルに関する文化に興味のある人には身近な存在かもしれませんが、日本で一般に知られている仙人ではないかもしれません。でも、今世紀に入ってから催されることの多くなった、幕末以降海外に流出していた江戸絵画の里帰り展などでは、展示されることの多い画題ということもできます。11月11日まで開催している「横山崋山展」(東京ステーションギャラリー)では、江戸後期の京都の絵師横山崋山とこの絵師が傾倒した曾我蕭白それぞれの「蝦蟇仙人図」を見ることができます。
 江戸時代にはなぜ蝦蟇仙人が数多く描かれていたのか。元々中国の仙人として語られる蝦蟇仙人とは何者なのか。想像すると興味が尽きません。
 そして、ここで紹介した絵は、カエルの絵を描き続けている現代の画家、石野善浩さんの作品「黄色の帽子と僕の友だち」です。いただいたメッセージによると、「がま仙人にインスパイアされて人物画も描き始めました」と。そういえば、蝦蟇仙人の置物には童子として表現されているものもあり、現代の日本に降臨するとこんなイメージになるかもしれないとすっと心に落ちました。
 石野さんの3年ぶりの個展「石野善浩展~月と蛙と黄色の帽子と~」が、ギャラリールネッサンススクエア(姫路市)で開催されます。会場で蝦蟇仙人に出会えるかもしれません。
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こちらは石野さんが蕭白の蝦蟇仙人にインスパイアされて描いたという絵です。江戸時代が終わって150年。一旦は途切れた江戸絵画の系譜が再び動き出すようで、ワクワクします。

  

<「石野善浩展」~月と蛙と黄色の帽子と~>
 
会場 ルネッサンススクエア/〒670-0940 姫路市三左衛門堀西の町205-2 ㈱パナホーム兵庫1 
会期 2018年11月3日(土)~11月18日(日) 午前10時~午後6時(水曜休館)
お問い合わせ TEL.079-224-8772 FAX.079-224-8757 www.ph-hyogo.com/gallery/

<100年カエル館&カエ~ル大学情報>

※2018年の100年カエル館(福島県喜多方市)の開館は終了いたしました。ご来館いただき誠にありがとうございました。

※現在、カエ~ル大学は2018年の会員(学生)を募集しておりますので、ご希望の方は100年カエル館サイトからお申し込みください。

※カエ~ル大学講座は会員(学生)以外は各講座500円で聴講いただけます。

<第4回2018年カエ~ル大学講座>

テーマ : 「絵本の中に棲息するカエルたち」

 日時  : 11月17日(土) 午後2時~ 

場所  : 足立善立寺

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<関連サイト>

「100年カエル館」 http://kaeru-kan.com

※Webミュージアムでは2011年に福島県立博物館で開催した「喜多方『100年カエル館』コレクション展」を画像でご覧いただいております。

「カエ~ル大学」http://kaeru-kan.com/kayale-u

「コトバデフリカエル」http://kaeru-kan.cocolog-nifty.com/kotobadefurikaeru ※エッ

セイで時代をふりかえるサイトです。

「The 100-year frog collection museum」http://kaeru-kan.cocolog-nifty.com/froggy_museum/ ※英文のサイトです。

カエル大学通信 www.mag2.com/m/0001378531.html 

※「カエルタイムズ」1号から10号の内容を収載した『カエラーたちのつぶやき』は100年カエル館HPから応募フォームでご購入いただけます。

価格 1512円(税込・送料無料)

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※『かえるる カエルLOVE111』(山と渓谷社)全国の書店等で販売中です。

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※新刊『ときめくカエル図鑑』(山と渓谷社刊 文・高山ビッキ 写真・松橋利光)販売中です。どうぞよろしくお願いします。

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■カエ~ル大学2018第3回講座で会津のカエルスポットについてお話しました。

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 会津が紅葉の見頃になる前に、100年カエル館の今年2018年の開館シーズンが終わりました。そして、10月13日土曜日には、写真のようにカエ~ル大学2018の第3回講座を実施しました。テーマは「会津のカエルスポット」。会津出身といっても会津の歴史に詳しい訳ではないのですが、いま、「カエル」を通して会津という土地やその歴史について調べてみると、改めて気づかされることがあります。
 9月22日の両生類自然史フォーラムでは、記念講演をしてくださった国立科学博物館分子生物多様性研究資料センターの吉川夏彦さんから「会津は両生類の宝庫である」というお話がありました。会津は日本の西や南から上がってきた両生類の分布域の北限になり、東北から下ってきた両生類にとっては南限に当たることで、両生類の進化や歴史を知る上でとても興味深いところだそうです。
 それは人間の歴史に照らし合わせても何かつながりがあるように思えて、特に自然との関わりのなかから生まれたともいえる日本の創生神話に登場するカエルや、カエルが日本の歴史や文化の中でどんなシンボルとして捉えられてきたかを考える上でもとてもインスパイアされる内容でした。今回のように「会津のカエルスポット」の探索を試みたとき、会津という場所の意味をカエルで掘り起こしてゆくことの可能性を感じることができました。
 今年、会津では戊辰150年の行事がいろいろと執り行われました。そして、さらに長い歴史をふり返れば、カエル(両生類)が何万年も前に、吉川さんが講演で語られた「会津は東西の勢力のせめぎ合う場所」だったとしたら、その自然史が人間の歴史を改めてひも解くきっかけを与えてくれるのではないかと思いました。
 カエ~ル大学は、11月17日(土)に2018年の最終講座を善立寺(東京・足立区)で行います。講座は、私自身が考えている仮説的なお話をさせていただき、参加者の皆さんにも各回のテーマやテーマ以外のカエルについて語り合うかたちで進めさせていただいています。17日のテーマは「絵本に登場するカエルたち」。同時に善立寺内の100年カエル館東京ギャラリーでは絵本とカエルに関する展示もご覧いただけます(写真)ので、ぜひ足をお運びください。
 
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<100年カエル館&カエ~ル大学情報>

※2018年の100年カエル館(福島県喜多方市)の開館は終了いたしました。ご来館いただき誠にありがとうございました。

※現在、カエ~ル大学は2018年の会員(学生)を募集しておりますので、ご希望の方は100年カエル館サイトからお申し込みください。

※カエ~ル大学講座は会員(学生)以外は各講座500円で聴講いただけます。

<第4回2018年カエ~ル大学講座>

テーマ : 「絵本の中に棲息するカエルたち」

 日時  : 11月17日(土) 午後2時~ 

場所  : 足立善立寺

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<関連サイト>

「100年カエル館」 http://kaeru-kan.com

※Webミュージアムでは2011年に福島県立博物館で開催した「喜多方『100年カエル館』コレクション展」を画像でご覧いただいております。

「カエ~ル大学」http://kaeru-kan.com/kayale-u

「コトバデフリカエル」http://kaeru-kan.cocolog-nifty.com/kotobadefurikaeru ※エッ

セイで時代をふりかえるサイトです。

「The 100-year frog collection museum」http://kaeru-kan.cocolog-nifty.com/froggy_museum/ ※英文のサイトです。

カエル大学通信 www.mag2.com/m/0001378531.html 

※「カエルタイムズ」1号から10号の内容を収載した『カエラーたちのつぶやき』は100年カエル館HPから応募フォームでご購入いただけます。

価格 1512円(税込・送料無料)

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※『かえるる カエルLOVE111』(山と渓谷社)全国の書店等で販売中です。

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※新刊『ときめくカエル図鑑』(山と渓谷社刊 文・高山ビッキ 写真・松橋利光)販売中です。どうぞよろしくお願いします。

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