■カエ~ル大学2018第1回講座「明治150年とジャポニスム、そしてカエル」を実施しました。
2018年度のカエ~ル大学第1回講座は、4月21日(土)に100年カエル館東京ギャラリーのある足立善立寺にて実施いたしました。現在、同ギャラリーでは「カエルでジャポニスム遊び」と題して展示していますが、これに合わせて講座も「ジャポニスムとカエル」を切り口にお話させていただきました。
昨年9月に100年カエル館(喜多方市)で行ったカエ~ル大学講座では、「カエルアート」を座標軸に位置付けて解説しましたが、今回はさらにその座標軸から150年ほど前、ヨーロッパの画家や工芸家たちがカエルをモチーフとして表現するようになったきっかけとしてのジャポニスムについて普段考えていることをご紹介いたしました。
この写真で私が手にもっているのは、江戸の絵師伊藤若冲の絵巻「菜虫譜」に描かれたガマのマウスパッド。今年はパリでジャポニスムに関するイベントが行われるそうですが、その一環で9月にはパリ市立プティ・パレ美術館で「若冲展」が開催されます。その新聞発表で同館のクリストフ・ルリボー館長は「(19世紀のジャポニスムは)フランス人の自然の見方を変え、日本への関心が広がるきっかけになった」と語っています(日本経済新聞2017年11月30日「文化往来」より)。
ジャポニスムによる欧米人の自然観の変化は、カエルへの見方も変えたといえるかもしれません。
昨年から今年にかけては、上野公園(東京)にある2つの美術館でジャポニスムに関する展覧会を観ることができました。ひとつは「ゴッホ展巡りゆく日本の夢」(東京都美術館)で、もうひとつは「北斎とジャポニスム」(国立西洋美術館)です。それぞれの図録をご覧いただきながら、ジャポニスムの画家や工芸家の作品の中に見られるカエルと、彼らをインスパイアした北斎をはじめとする江戸の絵師が描いたカエルを比較しました。
カエ~ル大学では、美術展などを通してその知識を得ることでカエルグッズを集める楽しみの幅がぐっと広がると考え、今回展示中の「カエルでジャポニスム遊び」についてそのポイントをご説明いたしました。
この講座内容につきましては、2018年末発行予定の「カエル白書Vol.2」でも解説してお伝えしたいと思います。
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<2018年100年カエル館開館日>
●喜多方のしだれ桜とゴールデンウィーク開館/4月29日(日)~5月6日(日)※先着50名様に「100年カエル館おもちゃ絵シリーズ」ポストカードを差し上げます。
●お盆休み開館/8月12日(日)~8月19日(日)
●喜多方「蔵の町アート・ぶらり~」開館/10月5日(金)~10月14日(日)
※8月12日から10月14日までの開館日には特別展「岩澤久彰コレクション展」を開催します。
<2018年のカエ~ル大学講座日程>
●第1回 4月21日(土) 善立寺ホール(東京・足立区)
テーマ:明治150年とジャポニスム、そしてカエル/カエル文化の流れが大きく変わった150年前について
●第2回 8月18日(土) 100年カエル館(福島・喜多方市)
テーマ:カエル博士故岩澤久彰コレクションから見えること/今年の100年カエル館の特別展「岩澤久彰コレクション展」のギャラリートークとして
●第3回 10月13日(土) 100年カエル館(福島・喜多方市)
テーマ:会津のカエルスポット/戊辰150年の会津で巡るカエルスポット案内
●第4回 11月17日(土) 善立寺ホール(東京・足立区)
テーマ:絵本の中に棲息するカエルたち/日本や世界の絵本に見られるカエルたちを紹介します
<100年カエル館&カエ~ル大学情報>
※現在、カエ~ル大学は2018年の会員(学生)を募集しておりますので、ご希望の方は100年カエル館サイトからお申し込みください。
※カエ~ル大学講座は会員(学生)の方でなくても各講座500円で聴講いただけます。
場所 : 100年カエル館
〒966-0096福島県喜多方市字押切南2-6
(旧桐工芸館裏、自動車用品ショップコクピット121隣)
開館時間 : 午後1時~午後4時
入館料 : 大人 500円 小中高生 100円
お問い合わせ 048-838-7360(ケーアンドケー内)
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<関連サイト>
「100年カエル館」 http://kaeru-kan.com
※Webミュージアムでは2011年に福島県立博物館で開催した「喜多方『100年カエル館』コレクション展」を画像でご覧いただいております。
「カエ~ル大学」http://kaeru-kan.com/kayale-u
「コトバデフリカエル」http://kaeru-kan.cocolog-nifty.com/kotobadefurikaeru ※エッ
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カエル大学通信 www.mag2.com/m/0001378531.html
※『かえるる カエルLOVE111』(山と渓谷社)全国の書店等で販売中です。
※新刊『ときめくカエル図鑑』(山と渓谷社刊 文・高山ビッキ 写真・松橋利光)販売中です。どうぞよろしくお願いします。
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