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■「超絶技巧!明治工芸の粋」展に見るカエルたち

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メルマガ「カエル大学通信」で告知している「超絶技巧!明治工芸の粋」展(三井記念美術館にて、7月13日まで) http://www.mitsui-museum.jp  を観て来ました。

お目当ては、平成22年~23年に巡回した「幕末・明治の超絶技巧 世界を驚嘆させた金属工芸」展で展示され、このブログでも紹介した正阿弥勝義(しょうあみかつよし/1832~1908)の「蓮葉に蛙皿」(写真/径12.0㎝ 清水三年坂美術館蔵)。残念ながらこのときは展覧会に足を運べず実物を観ることができませんでした。

初めてみるその作品は想像以上に心動かされるものがありました。作品の雨蛙は、画像に映るように、虫食い穴まである大きな蓮の葉から、棒のように丸まった小さな葉に飛び移った瞬間を、まさに活写するように金属で造形されています。なんと言っても、(写真では見えませんが)蓮葉から離れる瞬間を捉えた後ろ足の儚げな様子は、見ていると泣きたくなるほどの繊細な造形美でした。

同展覧会は、京都・清水三年坂美術館を運営する村田理如氏の明治の工芸品のコレクションから選りすぐりの160点を一挙公開したもので、金工以外に七宝、漆工、牙彫・木彫、薩摩、印籠、刺繍絵画などの、明治時代の工芸家たちの手になる多岐にわたった名品の数々を堪能することができました。

カエルも正阿弥作品以外に、明治に隆盛した牙彫のすぐれた作品を遺した石川光明(1852~1913)の「蓮根に蛙」、また、花鳥図金工鞘印籠(石黒政美)にも、黒地に同系色で描かれた花鳥図の中に蓮の上に金色の蛙を見つけることができました。

同展の図録によると、村田コレクションに見られる今ではもう再現できないような明治の工芸の数々は、幕末に頂点に達した江戸時代の工芸の世界の作り手たちがまだ存在していたこと、そして、明治に入って一旦は職を失ったものの明治政府が万国博覧会や欧米への輸出のためにパトロン的役割を果たし、活躍する機会を与えられたことで生まれたようです。

ただし、その多くが欧米に流出して日本では見る機会が少なかったものを、村田氏がここ四半世紀ほどで少しずつ買い戻した貴重なコレクションです。同展は三井記念美術館での開催の後、佐野美術館、山口県立美術館に巡回します。

超絶技巧!明治工芸の粋

【東京展】

三井記念美術館

2014年4月19日~7月13日

主催:三井記念美術館、朝日新聞社

【静岡展】

佐野美術館

2014年10月4日~12月23日

主催:公益財団法人佐野美術館、三島市、三島市教育委員会、静岡新聞社・静岡放送

【山口展】

山口県立美術館

2015年2月21日~4月12日

主催:山口県立美術館、朝日新聞社、yab山口朝日放送

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<関連サイト>

「100年カエル館」 http://kaeru-kan.com

※Webミュージアムでは2011年に福島県立博物館で開催した「喜多方『100年カエル館』コレクション展」を画像でご覧いただいております。

「カエ~ル大学」http://kaeru-kan.com/kayale-u

「コトバデフリカエル」http://kaeru-kan.cocolog-nifty.com/kotobadefurikaeru ※エッセイで時代をふりかえるサイトです。

「キモノ・二・キガエル」http://kaeru-kan.cocolog-nifty.com/kimonokigaeru  ※ゆかたやキモノ着用で優待割引のある施設をご紹介するサイトです。

カエル大学通信 www.mag2.com/m/0001378531.html 

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