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2013年8月

■日本のプチファーブル熊田千佳慕とヒキガエル

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熊田千佳慕「天敵」1978-88年(C)Kumada Chikabo

クリッとした目がかわいいヒキガエル。視線の先にはオサムシがいる。ミツバチも飛んできた。描かれたこの瞬間の後の想像はむずかしくないでしょう。ヒキガエルは一瞬のうちに舌を伸ばしてどちらかを捕食するでしょう。

この絵は熊田千佳慕(くまだちかぼ/1911~2009)が描いた、絵本『ファーブル昆虫記の虫たち』のなかの「天敵」。もともと商業デザイナーとして活躍していた熊田が絵本作家として独立したのが38歳のとき。幼少期から昆虫が好きで、いつか『ファーブル昆虫記』の挿絵を描きたいと思っていた熊田は、55歳でそれを実現します。この絵は、『昆虫記』のなかの、ヒキガエルがオサムシを食べることを紹介したエピソードをもとに描いた、両者が出くわしたシーンです。

原作のそのエピソードにミツバチは出て来ないのですが、画家はオサムシを可哀想だと思ったのか、カエルの気をそらすためにミツバチを描き足したのだそうです。熊田自身はオサムシに感情移入した作品なのですが、カエルに感情移入してしまう立場から見ても魅了される、惚れ惚れするようなヒキガエルの横顔です。きっと自然界に生きる命には善も悪もない、ありのままを描こうという姿勢だったのかもしれません。

それにしてもこの作品、生きものたちのスリリングな一瞬を描いたその遠い向こうには山々が見え、地面に腹ばいになって自然観察をしていたという熊田の、視線そのものが伝わってくるようです。

この「日本のプチファーブル」といわれた熊田千佳慕の展覧会が2013年9月16日まで茨城県近代美術館で開催されています。虫好きな人はもちろん、虫を好きなカエルが好きな人もぜひお出かけください。

【日本のプチファーブル 熊田千佳慕展】

場所 : 茨城県近代美術館 茨城県水戸市千波町東久保666-1 

会期 : 2013年7月13日(土)~9月16日(月・祝)

お問い合わせ : TEL.029(243)5111 http://www.modernart.museum.ibk.ed.jp/

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※新刊『ときめくカエル図鑑』(山と渓谷社刊 文・高山ビッキ 写真・松橋利光)販売中です。どうぞよろしくお願いします。

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<関連サイト>

「100年カエル館」 http://kaeru-kan.com

「カエ~ル大学」http://kaeru-kan.com/kayale-u

「コトバデフリカエル」http://kaeru-kan.cocolog-nifty.com/kotobadefurikaeru ※エッセイで時代をふりかえるサイトです。

「キモノ・二・キガエル」http://kaeru-kan.cocolog-nifty.com/kimonokigaeru  ※ゆかたやキモノ着用で優待割引のある施設をご紹介するサイトです。 

※『かえるる カエルLOVE111』(山と渓谷社)全国の書店等で販売中です。

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■『おたまじゃくしの101ちゃん』と「かこさとしの世界展」

『おたまじゃくしの101ちゃん』

Otama

かこさとしさんのこの絵本では、101匹の兄弟のおたまじゃくしがザリガニらに襲われたお母さんを助けに行きます。おたまじゃくしたちが水の中でお母さんを救うためにコミュニケーションをとるシーンがあるのですが、最近、「生きものはなぜ姿を変えるのか」というテーマの番組(NHK教育)で、おたまじゃくしが仲間に何らか(今いる池の環境についての情報か)の信号を送っているという話を、カエルの変態に詳しいパトリック・ウォルシュ博士がしているのを見てそのシーンを思い出しました。カエルが描かれたファンタジーの世界にサイエンスの裏づけを読み解くことはおもしろいものです。

「かこさとしの世界展」

その、かこさとしさんの世界が楽しめるイベントが徳島で開かれています。『おたまじゃくしの101ちゃん』の原画も4点ほど展示されています。カエルのことを知るにはその他の動物のことや地球、宇宙まで含めた広い意味での環境について考えることも大切かもしれません。かこさとしさんの絵本を中心に展示や関連イベントを通して、ファンタジーとサイエンスの不思議な世界をお楽しみください。

会場 ◎徳島県立文学書道館 〒770-0807徳島市中前川町2-22-1    

会期 ◎2013年8月20日(火)~9月23日(月・祝)

お問い合わせ ◎TEL.088(625)7485 http://www.bungakushodo.jp/

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※新刊『ときめくカエル図鑑』(山と渓谷社刊 文・高山ビッキ 写真・松橋利光)販売中です。どうぞよろしくお願いします。

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カエル書籍フェア「蛙 ~書籍で見る“カエル曼荼羅”~」×カエルグッズフェア「カエルグッズで大人のままごと遊び ~カエルさんのフレッシュサラダ~」

http://tsite.jp/daikanyama/event/002037.html

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<関連サイト>

「100年カエル館」 http://kaeru-kan.com

「カエ~ル大学」http://kaeru-kan.com/kayale-u

「コトバデフリカエル」http://kaeru-kan.cocolog-nifty.com/kotobadefurikaeru ※エッセイで時代をふりかえるサイトです。

「キモノ・二・キガエル」http://kaeru-kan.cocolog-nifty.com/kimonokigaeru  ※ゆかたやキモノ着用で優待割引のある施設をご紹介するサイトです。 

※『かえるる カエルLOVE111』(山と渓谷社)全国の書店等で販売中です。

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■秋の善立寺寄席×カエ~ルプチ大学祭のお知らせ

Daigakusai0808blog

★秋の善立寺寄席×カエ~ルプチ大学祭

猛暑の夏が過ぎれば、きっとやってくる実りの秋。秋は文化にふれるのに最もいい季節です。カエ~ル大学では、2013年の今年、9月21日(土)に初の大学祭を開催します。場所は、かえる文化研究所を運営する足立善立寺内。善立寺は毎年春と秋に寄席を催しています。今度の秋で19回目。カエ~ル“プチ”大学祭はそれに合わせたコラボ企画として行われます。秋のひと時をカエルと落語を楽しみにぜひご来場ください。

◎カエ~ル“プチ”大学祭

時間 : 午後2時~

【出し物】

●カエルグッズの販売

●カエルトーク 午後2時~3時(無料)

「カエルグッズで学ぶ日本の美術」 高山ビッキ

カエルグッズを通して見えてくる日本美術の話や著書『かえるる』と『ときめくカエル図鑑』を執筆して改めて気づいたカエルの魅力などについてお話させていただきますので、その後皆さまとカエルについていろいろと語り合える場になればと考えております。

●一柳亭 第19回善立寺寄席(有料)

善立寺は初代紙切り正楽の菩提の寺です。現住職の新倉典生氏は年2回の「善立寺寄席」を開催しています。

時間 : 午後6時~

木戸銭 2000円

定員 100名

出演 

開口一番 柳家さん坊

落語 古今亭駒次

紙切り 林家正楽

  仲入り

落語 柳家我太楼

お楽しみ 柳家喬太郎

<場所> 足立善立寺

〒123-0851東京都足立区梅田1-26-10

<お問い合わせ>

善立寺寄席/TEL03(3886)1367 http://www.zenryuji.or.jp

カエ~ル大学祭/TEL03(3981)1367 http://kaeru-kan.com

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■サドガエルのおみやげが届きました。

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同ブログでも告知しました、公開講演会「サドガエルが辿った進化と佐渡の自然」(佐渡市トキ交流会館にて)は7月28日に終了いたしました。今回残念ながら取材に行けなかったのですが、新種のカエル、サドガエルの地元佐渡市で行われたことはとても意味のあることだったのではないでしょうか。佐渡といえばトキの保護活動で知られますが、そのトキが食べていたのが新種のカエルだったという、人と動物、そして自然環境のつながりがとてもよい場所というイメージがあります。さっそくサドガエルの発見を記念したおみやげも作られています(写真)。ちょっと見は似ているツチガエルと違って、お腹が黄色いところ、学名のRugosa susurraの由来となったささやくようなギューン、ギューンという鳴き声など、その特徴がパッケージにも表現されています。

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※新刊『ときめくカエル図鑑』(山と渓谷社刊 文・高山ビッキ 写真・松橋利光)販売中です。どうぞよろしくお願いします。

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カエル書籍フェア「蛙 ~書籍で見る“カエル曼荼羅”~」×カエルグッズフェア「カエルグッズで大人のままごと遊び ~カエルさんのフレッシュサラダ~」

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