カエル展の博多人形と第52回創作博多人形展
現在、福島県立博物館で開催中の喜多方「100年カエル館」コレクション展では、たとえば写真のような「博多人形」のカエルの展示もある。ちょっと見はくりくり頭の童たちが目立ってカエルがどこにいるかわからないが、童の足下や目の先、手の中に小さいカエルがいる。博多人形とはそういうもののようだ。伝統的には動物そのものはあまりなく、基本は人形(ひとがた)。人形に付随するように存在する。
展示しているのは、益永栄喜氏、柴田闘夫氏、中野親一氏、長友敬次氏の作品。また1点だけ作者不明の昭和30年代の博多人形がある。カエルグッズ・コレクターの大先輩、小沢一蛙さん(1876-1960)のコレクションにも博多人形があったが(江戸東京たてもの園所蔵)、やはり童と小さなカエルの組み合わせだった。カエルと戯れる童の姿は博多人形の定番としてけっこう古くから作られてきたのではないかと想像できる。
もちろん、伝統工芸も時代とともに変わっていく。動物ものもニーズに応じて増えていく可能性がある。同展示でも中野氏と長友氏の作品はカエル単体、もしくはカエルと他の生き物の組み合わせである。定番ものでもニューウエーブでも、ともあれしっかりしたものづくりの伝統に裏付けられた工芸品は見飽きることがない。
さて、現在、東京では池袋にある全国伝統的工芸品センターで第52回創作博多人形展が開催されています(8月24日まで)。ここにはカエルの作品は出ていませんが、博多人形の最前線をご覧いただけるので、ぜひお出かけください。
福島県立博物館HP http://www.general-museum.fks.ed.jp
100年カエル館/カエ~ル大学はこちらからhttp://www.kaeru-kan.com/http://kayale-u
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