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魚屋北渓が描いた平安時代のカエル好き(?)の宝物

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魚屋北渓『和書くらへ 袋草紙』(C)MKG Hamburg

(7月23日ー9月11日展示)

 先月、京都出張のときに相国寺承天閣美術館で開催されている「ハンブルク浮世絵コレクション展」を鑑賞する機会をいただいた。

 同展覧会はドイツのハンブルク美術工芸博物館の膨大な浮世絵コレクションからほとんどが初公開となる約200点を紹介するもの。すでに東京展、福岡展を巡回し、現在開催中の京都展は前期と後期の2回に分けて行われる。

 私が拝見したのは前期(7月18日まで)の展示で、そこではカエルが表現された作品を見つけることはできなかった。でも、後期(7月23日~9月11日)を観ることができるカエル好きの方のために、そこでは「カエル」に出会えるのでご案内したい。

 展示されるのは魚屋北渓(ととやほっけい/1780-1850)の「和書くらへ 袋草紙」(画像)。魚屋北渓は葛飾北斎の門人で、錦絵はあまり多くないが、肉筆画、摺物、狂歌絵本の挿絵などに秀作を遺している。四谷鮫ヶ橋で母里藩主松平家の御用達の魚屋を営んでいたことから魚屋と称した。

 「袋草紙」とは平安時代後期の歌論書(和歌の作り方などの指南書)で、この絵はその中に登場する数奇者たちを紹介した摺物シリーズの一図である。能因法師と藤原節信という2人の数寄者が初めて会って、“見せ合いっこ”したものが「長柄橋を作った時の鉋屑(かんなくず)」と「井出の蛙」。懐から宝物と紙に包んだ干からびた蛙を出したのは藤原節信だった。数寄者の風流にして滑稽な様子が伝わってくる。

 藤原節信という歌人もきっとカエル好きだったにちがいない。

 今回、春信、歌麿、写楽、北斎、広重、国芳といった人気絵師たちの作品が楽しめる貴重な浮世絵の数々を里帰りさせたハンブルク美術工芸博物館のコレクションは、150年前に設立された同館の初代の館長であるユトゥス・ブリンクマンと、2007年に他界したハンブルクの収集家ゲルハルト・シャック氏の力によるところが大きいと図録にあった。

 最近、美術展などで誰が何をどう集めたかというコレクターの視線への関心が高まっているように感じる。私たちもカエルグッズ・コレクターとして、いろいろと刺激になるテーマである。そして、今度私たちのコレクションを福島県立博物館(会津若松市)でご覧いただけることになりましたのでお知らせいたします。

■「喜多方100年カエル館コレクション展」 平成23年8月13日(土)~9月19日(月)

 すでに福島県立博物館のHPでも告知されています。間もなくチラシが上がりますので随時お知らせいたします。福島県立博物館 http://www.general-museum.fks.ed.jp

100年カエル館/カエ~ル大学はこちらからhttp://kaeru-kan.com/kayale-u/

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<関連サイト>

「コトバデフリカエル」http://kaeru-kan.cocolog-nifty.com/kotobadefurikaeru  ※エッセイで時代をふりかえるサイトです。

「キモノ・二・キガエル」http://kaeru-kan.cocolog-nifty.com/kimonokigaeru  ※ゆかたやキモノ着用で優待割引のあるサイトです。

 

 

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