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正阿弥勝義によるアマガエルの一瞬を捉えた金属工芸

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正阿弥勝義《蓮葉に蛙皿》明治時代 径12.0cm 清水三年坂美術館蔵

  このブログでも時々紹介している、カエルに関するモノや情報のコレクター小沢一蛙(1876-1960)のコレクションには、金属で作られたカフスにカエルが装飾されたものがあった。その精巧さを見たときに、それは江戸期までの刀職人に受け継がれてきた技術が、明治以降身近な生活用品に活かされるようになったのではないかと想像した。

 そのことを十二分に確信させられるような工芸品の展覧会「幕末・明治の超絶技巧  世界を驚嘆させた金属工芸~清水三年坂美術館コレクションを中心に」が、昨年(平成22年)の泉屋博古館分館(東京)を皮切りに全国を巡回している。現在は2月20日(日)まで静岡県三島市の佐野美術館で開催されていて、お借りした写真は正阿弥勝義(しょうあみかつよし/1832-1908)の「蓮葉に蛙皿」である。

 私たちの100年カエル館のカエルグッズコレクションにも、金属製で蓮葉の上にちょこんとアマガエルが乗ったものがいくつかあるのだが、”カエルグッズコレクション学”的にはそれらのルーツにつながる作品といえるのかもしれない。

 「幕末・明治の超絶技巧」展の図録によれば、正阿弥勝義はもともと刀装金工だったそうだ。ところが明治9年(まさに小沢一蛙さんが生まれた1876年)、廃刀令が出て刀装具の制作はやめなければならなくなった。その後に生み出されたのが、この「蓮葉に蛙皿」も含めた室内装飾品や装身具だったのだ。

 実は残念ながら私は東京でのこの展覧会を見逃してしまい、図録で目にしているだけなのだが、それでもこの工芸師の観察力、描写力、技術力が伝わる。もちろん、鳥や蝉、トンボなど蛙以外の生き物も表現していて、いずれもその一瞬の動きを金属で描き出すわけだから本当に驚嘆させられる。この写真の蛙に至っては、蓮の葉にぴょんと乗った瞬間なのである。

 カエルグッズを集めていると、マテリアル(素材)とカエルグッズの関係の面白さに気づかされることがある。そんななか、この「蓮葉に蛙皿」のような作品、そして正阿弥勝義のような人に出会うとカエルに関わっていて本当によかったと思う。

※同展は佐野美術館の後、大阪と岡山でも開催されます。

<大阪会場>大阪歴史博物館 

平成23年4月13日(水)~5月29日(日)

<岡山会場>岡山県立博物館 

平成23年6月3日(金)~7月18日(月・祝)

同展は京都にある清水三年坂美術館の協力で行われているので、巡回終了後は京都で会えるかもしれませんね。

100年カエル館・カエ~ル大学はこちらからhttp://kaeru-kan.com/kayale-u/

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<関連サイト>

「コトバデフリカエル」http://kaeru-kan.cocolog-nifty.com/kotobadefurikaeru  ※エッセイで時代をふりかえるサイトです。

「キモノ・二・キガエル」http://kaeru-kan.cocolog-nifty.com/kimonokigaeru  ※ゆかたやキモノ着用で優待割引のある施設をご紹介するサイトです。

 

 

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