猫と蛙
知人が送ってくれた猫と蟇蛙のいる光景。大宮のオフィスビルのアプローチ空間で偶然見かけたそうだ。その後の蟇蛙がどうなったかまでは目撃者も見届けなかったらしく、どうなったのだろうと心配になるが、この構図から伝わる緊迫感はすごいものがある。
たぶんこの二匹の種類の違う動物たちは、何らかの言葉のやりとりをしているのではないだろうか。猫「こう熱くっちゃアタシに食べられる前に干からびそうね」 蟇蛙「噛みつきたきゃ噛みついてみろ、オレは毒をもっている」・・・、とか。命をめぐる動物同士の会話というと、水上勉の『ブンナよ、木からおりてこい』が、トノサマガエルのブンナを主人公に動物たちの食うか食われるかの凄まじい言葉の応酬が描かれるが、ほんとにそういうシーンってあるんだなとこの写真を見て実感した。
この蟇蛙はたぶんアズマヒキガエル。主に東日本に生息している。因みに西日本で見られる蟇蛙は同じヒキガエル科の蛙でもニホンヒキガエルといってもう少し体が大きい。考えてみるとカエルグッズばっかり集めていて生物の蛙のことはあまり詳しくないが、自然観察をしたり、図鑑を見たりすると、種類が似た蛙でも地域で形態や鳴き声が微妙に違っていたりしておもしろい。
蛙は産卵するときには同じ場所で同種と出会うが、それ以外のときは単独行動をしていることが多い。いろんな動物たちと言葉を交わす機会はとても多いのだろう。
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