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2010年7月

間もなくカエルタイムズ発売、予約受付中

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 お待たせいたしました、間もなくカエルタイムズ12号が発行されます。1面に紹介するのは三代目紙切り正楽、林家正楽師匠によるあいあい傘のカエル。内容は、この1年ほどの間に私たち100年カエル館が「カエル」を通してさまざまな人や出来事に遭遇するなかで見えてきた「カエルの世界」の楽しさを詰め込みました。

詩人のアーサー・ビナードさんによる「日米比較“カエル文学”論や考古学者の前園実知雄さんによる「蟾蜍(ひきがえる)と蛙の文化史」など、知的好奇心を刺激する“カエル文化論”をお楽しみいただけます。

 今号からのカエルタイムズでは、紙面上で100年カエル館のコレクションも積極的に紹介し、それぞれの内容に合ったカエルグッズをご覧いただきます。100年カエル館のHPやBlogカエルタイムズと併せてお読みいただき、皆様のクオリティ・オブ・カエルライフにお役立てください。

 今号から1部315円で販売させていただくことになりました。ご了解いただけますようお願いいたします。予約も受け付けておりますので、詳しくは http://kaeru-kan.com まで。

ジュンク堂書店(池袋店、札幌店など)や吉祥寺のCaveでも販売いたしております。

 

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猫と蛙

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  知人が送ってくれた猫と蟇蛙のいる光景。大宮のオフィスビルのアプローチ空間で偶然見かけたそうだ。その後の蟇蛙がどうなったかまでは目撃者も見届けなかったらしく、どうなったのだろうと心配になるが、この構図から伝わる緊迫感はすごいものがある。

 たぶんこの二匹の種類の違う動物たちは、何らかの言葉のやりとりをしているのではないだろうか。猫「こう熱くっちゃアタシに食べられる前に干からびそうね」 蟇蛙「噛みつきたきゃ噛みついてみろ、オレは毒をもっている」・・・、とか。命をめぐる動物同士の会話というと、水上勉の『ブンナよ、木からおりてこい』が、トノサマガエルのブンナを主人公に動物たちの食うか食われるかの凄まじい言葉の応酬が描かれるが、ほんとにそういうシーンってあるんだなとこの写真を見て実感した。

 この蟇蛙はたぶんアズマヒキガエル。主に東日本に生息している。因みに西日本で見られる蟇蛙は同じヒキガエル科の蛙でもニホンヒキガエルといってもう少し体が大きい。考えてみるとカエルグッズばっかり集めていて生物の蛙のことはあまり詳しくないが、自然観察をしたり、図鑑を見たりすると、種類が似た蛙でも地域で形態や鳴き声が微妙に違っていたりしておもしろい。

 蛙は産卵するときには同じ場所で同種と出会うが、それ以外のときは単独行動をしていることが多い。いろんな動物たちと言葉を交わす機会はとても多いのだろう。

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“カエル経済学”が予測する景気のゆくえ

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  両生類である蛙は、その生活行動において水辺と陸地を必要とするなど本来両義的な特徴をもっている。カエルグッズにもそれは当てはまるようだ。カエルに関心がなくてもお財布に入れている人が多い、小さなカエルのお守り。これも「余計なものはカワズ(買わず)」と節約のために入れる場合と、「出て行ったお金がカエル(返る)」ようにと散財の言い訳みたいに入れる場合の相反する意味がある。それでケロロジーの“カエル経済学”では、景気には“カワズ景気”と“カエル景気”の2つがあると極論。消費者が今はできるだけ「カワズ(買わず)」と思うか、どんどん「カエル(買える)」状態になってきたと思うかによって決まると論じた。

 昨年の相模原市立博物館で企画させていただいたケロロジー講座の展示では、そのような説明とともに、中国で縁起物とされる金貨をくわえた三足のカエルの置物や招きネコならぬ招きガエルのポーズをとった貯金箱、がま口から発想されるお財布、そして「金運」のジョークの意味も込めた“トイレガエル”まで、気持ちひとつで景気がよくなりそうなカエルの縁起物の数々を展示してみた(写真)。

 マーケット的には“カエル景気”を刺激するにはどうすればいいか考えるところだろう。そういえば日本テレビの「ダッシュ村」でも景気が“よみがえる”ようにと、5月は2回にわたってビニール製の巨大ガエル「景気かいふくん」をジャンプさせる実験を行っていた。また、練馬区では昨年6月から今月までの1年間10%のプレミアム付き練馬区内共通商品券を「ど根性ガエル」のピョン吉のキャラクターを使用して販売、自治体が率先して消費の活性化をサポートした。そんな“カエル景気”推進策の甲斐あってか、最近、消費者の節約疲れも手伝って消費が上向くのではという期待ももたれたが、今のところ“カワズ・カエルバランス”が働いてわかりやすい景気回復にはつながっていない。

 今、日本人を消費に向かわせるには、何を買うと幸せな気分になるかを示すことだと思っている。たとえばカエルグッズが好きな人は、どんなにたくさんカエルグッズを集めても、まだ見たことのない“すばらしいカエルグッズ”と出合えばどうしても買いたくなる。この習性には限界がない。ただし、その“すばらしいカエルグッズ”とは何かを見極めるのはむずかしい。日本人の消費行動が高度化していると感じるこの頃である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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アメリカ人とカエル

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 サッカーW杯も残すところ3位決定戦と決勝戦のみになり、気持ちも生活も落ち着いてきた。対戦する国のどちらが勝つか当てるというタコによる占いが話題になっていたが、同ブログで展開した「サッカーはカエル力の強いほうが勝つ」という説もあながち間違ってはいなかったと思う。8強に残ったチームは南米の国々か欧州の国々で、カエルグッズコレクター的にはどちらもカエルをモチーフにしたプロダクツや工芸品の宝庫なのである。

 ところで日本同様16強入りで終ったが、大躍進を果たしたアメリカのカエル力はどうだろう。アメリカとカエルの関係は南米とも欧州とも違う。その特徴を一言でいえば「エンターティンメント性」にある。たとえば、この約10年全米の博物館を巡回していたカエルの生体展示イベント「Frogs a chorus of colors」(「Clyde Peeling’s Reptiland」という爬虫類両生類館がプロデュースしたイベントで、写真はその展示風景の一部)があるが、それを見ただけでも何となく伝わるように、カエルという生き物の本来の姿や鳴き声をそのままショーアップして見せている。だからといってカエルにストレスを与えているわけではない。

 カエルたちは生息する自然環境に近い状態で、岩や植物、水の整備から温度、湿度、光の調整まですべてシステム化されたスペースに展示されている。ピーリング氏はこの展示でこれまで見落とされてきたカエルの美しさや優雅さをアピールしたかったという。「この展示はカエルを美しいなんて思ったことのない人の考えを変えるだろう」と。

 このイベントでは展示の最後に「Fictional Frog」という展示ケースで、カエルキャラクター界のエンターティナー、カーミット・ザ・フロッグをはじめさまざまなカエルグッズも紹介された。生物からグッズまで、カエルは人々を楽しませるエンターティナーとして世界的な注目を浴び始めているようだ。 

 さて、カエルタイムズ12号ですが、7月中には発行できる見込みとなりました。今号ではアメリカ出身の詩人アーサー・ビナードさんによる「日米比較カエル文学論」(2009年の相模原市立博物館での講演内容)も掲載されます。

●写真協力:Clyde Peeling’s Reptiland

 

  

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カエルたちのたましいレボリューション

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 サッカー・ワールドカップ、サムライ・ジャパンの戦いは終った。これまではなかなか勝てない日本チームに、サッカーはやっぱり狩猟民族的なDNAに合うスポーツで、農耕民族的なDNAには向かないのかと思っていたが、今回は日本チームらしい戦術、チームワーク、個人技で勝つことができることを知って、これからがとても楽しみになった。

 それにしてもW杯のサッカーはなぜこんなにも熱くさせるのかと思ったら、テレビ中継のバックに流れているテーマソングがその答えを言っていた。Superflyが歌う、「タマシイレボリューション」。そう、それはレボリューション(=革命)の瞬間に立ち会えたような興奮なのかもしれない。私たちはそれぞれがある国のある時代に関わりながら生きているが、「革命」の痛みや悲しみ、そして喜びを目撃するとは限らない。にもかかわらず、いつも心のどこかに「何かを変えたい」と思っている。その誰の心にもある潜在的は思いに身をもって応えてくれるのがそれぞれの国を代表する選手たちなのだろう。

 各国の代表チームを見ているとそれぞれの国の成り立ちも何となく伝わる。同じ国の中にさまざまな人がいる。同じ人間なのにさまざまなルーツが窺える。”人間多様性”とでもいおうか。そして今年10月には名古屋で生物多様性条約第10回締約国会議が開催される。それを記念して100年カエル館では、春に行った「カエル民芸の世界展」に引き続き足立善立寺に「100年カエル館ギャラリー」を設けさせていただき、「生物多様性とカエル」というテーマでカエルグッズの展示を行っている。今回は一部「カエルのねぐらコレクション」にも協力いただいている。

 展示内容は❶カエルの種類が特定でき、カエルの多様さが伝わるカエルグッズ(写真上)、❷生産地の自然や風土が材質に活かされ、地域環境の豊かさが伝わるカエル民芸(日本編)(写真中)、❸生産地の自然や風土が材質に活かされ、地球環境の豊かさが伝わるカエル民芸(海外編)(写真下)。

 100点ぐらいの展示だが、カエルグッズを見ているだけで「生物多様性」という言葉の意味が感覚的に伝わり、南北に長い日本という国土の自然の豊かさ、そして地球にはたくさんの国があるようにたくさんのカエルがいて、さまざまな国の人の手によっていろいろなカエル民芸がつくられていることを感じていただけるものと思っている。

 

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