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落語とカエル、そしてカエ~ル大学

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 現在編集中のカエルタイムズでは、3月28日に足立善立寺で開催された「カエル信仰シンポジウム」の内容を4面にわたって掲載します。ご来場くださった方も、見逃された方もどうぞお楽しみに。

 ところで、そのシンポジウムで司会を担当した柳家我太楼師匠は、柳家小さん一門の権太楼師匠の弟子に当たる。そして、権太楼師匠と同じく故柳家小さん師匠の直弟子には柳家小三治師匠がいるが、先週、その小三治師匠を追ったドキュメンタリー映画『小三治』を観た。

 落語についてもまとまった知識は持ち合わせていないが、小三治師匠のことはテレビなどで見て知っている。飄々とした印象で、オートバイをはじめ趣味の多い器用な方なのだろうと思っていた。そして、CDで『出来心』を聞いたときは、文字通り涙が出るほど笑った(※)。

 しかし、この映画を見て、あの独特の「間」からしみ出るようなおかしみは、師匠自身の「落語とは何か」という飽くなき問いかけ、しまいには「自分は落語家に向いていないんじゃないか」と、自身を追い詰める果てに生まれていることを知って、すごく意外だった。

 映画のなかで師匠は「生まれ育ちだろうか」「テストで95点取ってなぜ100点が取れないんだと親に叱られて、それがイヤでこの道に入ったのに・・・」などとつぶやくシーンがある。

 落語にくわしい知人に聞くと、小三治師匠のご両親は学校の先生だったそうだ。そういえば、師匠ならではの持ち味が生きる「まくら」で、独自の教育論を繰り広げているシーンもあり、弟子との関係を見ていても「教える」ってこういうことでもあるんだ、と思わせる部分も。

 映画のパンフレットを読んで、監督の康宇政氏が落語に精通している立場ではなく、映像制作者として一人の人間、柳家小三治(本名:郡山剛蔵)を記録したことがわかって納得した。

 100年カエル館は、学問を楽しむ場として「カエ~ル大学」を立ち上げます。HPに趣意書をUPしていますので、ぜひご覧ください。

※落語『出来心』ではあばら屋の流し台の下あたりからヒキガエルが這い出す様子が語られる。昔からヒキガエルが民家に住みついているシーンは日常的なものだったのだろう。写真は昭和初期ごろの陶製のヒキガエル。

100年カエル館 http://kaeru-kan.com

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