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“色のデフォルメ”で見る人を驚かすカエル

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「カエルの魅力って何ですか」と聞かれることがよくある。「かわいい」「おもしろい」「いやされる」など、その魅力のポイントを挙げることができる。それではあまりにも主観的なので、もう少し突き詰めて考えてみるとこんなことが言えるかもしれない。

 カエルは、「ものづくり」「創造」「アート」といったことを誘発する存在であるということ。その鳴き声や何気ないしぐさ、季節ごとの生活の営み、運動能力は、古今東西の文学や芸能を生み出してきた。そして、その体の色や形は新しい「デザイン」を作り出すクリエイターたちの感覚を刺激しないではいられないようだ。

 そこで今回紹介するのは、erect というプロダクト・ブランドを展開するロータス・イメージ・ラボラトリーが開発・販売しているカエルの形のバスオブジェ、PEEK A BOO(写真)。マゼンタ、パープル、グリーンの3色あるこのカエルは、特殊な樹脂(ATBC-PVC)を使用しているので温度で色が変わり、お湯に入れると最初の鮮やかな色彩が消える。

 商品名のPEEK A BOO(英語で「いない いない ばあ」)が示すとおり、大人の遊び心に訴える。同社代表でデザイナーの宮崎謙二氏は、同ブランドにおいて日常のなかの驚きをデザインして見せる。しかも形ではなく、“色のデフォルメ”で見る人を驚かすことに心血を注ぐ。その色は毒をもっていることを色で警告する中南米の蛙のようにアグレッシブで、しかしお湯に同化して姿を消すという、芭蕉が「古池や~」を詠んで以来の日本人の“カエル観”に寄り添う風情がある。

 キャラクターではなく、プロダクトブランドとしてのカエルを追究したいうという宮崎氏は「造形的には、リアルさとキュートさの絶妙なバランスを最適なサイズと形で表現するののに苦心しました」と語る。骨格をちゃんと感じさせ、痩せているけどお腹のあたりにふくらみをもたせている。デザインの力で自然界と人工物の世界がつながるスリリングなカエルのプロダクツだ。カエルの、デザインという概念に与えるインパクトも大きい。

写真協力:ロータス・イメージ・ラボラトリー http://erect.jp

100年カエル館 http://kaeru-kan.com

 

 

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