本邦初上演で宙に舞った、カエルのジェレミー・フィッシャーどんにブラボー
<2009年をふりかえる カエルの舞台>
2009年の間もなく啓蟄という2月25日
~3月1日に、Bunkamuraオーチャード
ホール(東京・渋谷)では、20周年記念
企画として熊川哲也Kバレエカンパニーに
よる「バレエ ピーターラビットと仲間たち」
が上演された。
同バレエ作品は、世界中で愛されている
イギリスのビアトリクス・ポターの絵本を原作に
したもので、英国ロイヤル・バレエ団で92年に
舞台化されて以来、繰り返し上演されている
人気作品。
振付はサー・フレデリック・アシュトン(1904-
1988)。この門外不出のヒット作が日本で
見られるとあって、特に日本に多いといわれる
ピーターラビットファンが家族連れ、友人連れで
詰め掛けた。
この作品の最大の魅力は、ポターの絵のまま
の世界がバレエになっていることだ。それを可能
にしているのが、ダンサーがすっぽり身を包んで
も自由に動け、且つ動物たちの姿かたちがみごと
に再現された「着ぐるみ」。それを着たダンサーたち
が、名振付家アシュトンによる複雑なステップと
リアルな動きで踊る。
そして本紙が今か今かとその登場を待ち望んだ
のは、カエルのジェレミー・フィッシャーどん(写真)
の登場。ダンサーは、公演日によって清水健太
(プリンシパル)と遅沢祐介(ファースト・ソリスト)が
担当。原作でもバレリーナのような足に描かれて
いる彼が、ダンサーの高いジャンプ力を活かして
踊る姿はまさに「水を得た魚」ならぬ「水を得た蛙」。
因みに英国ロイヤル・バレエ団時代の熊川氏は、
このジェレミー・フィッシャーどんの役で踊っている。
(写真撮影:小川峻毅)
※12月17日アップした記事にジェレミー・フィッシャー
を担当した二人のダンサーの名前を記載しました。
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