恋し(小石)カエルの季節に
100年カエル館は、6月いっぱい
喪中のため休館させていただいている。
父、高山連天(たかやまれんてん)が
他界したからだ。父は祖父が始めた
土木の仕事とカエルのモノを収集する
趣味を受け継ぎ、この6月、84年の生涯
の幕を閉じた。
娘としてじっくり語り合ったこともなく、
土木や理工系のことにはうとい私だが、
振り返れば父が土木に対して並々なら
ぬロマンを抱いていたことが記憶に
残っている。
そのロマンを勝手に解釈するなら、
土木という仕事が、自然と人間が直接
関わるなかで、自然と対話しながら人間
の暮らしに利する、地域の生活基盤を
造っていくものであり、そこに誇りや興味
深さを感じていたのではないかと思う。
天候の変化には人一倍敏感だった。
クルマの運転も大好きだった。クルマと
いう動力で自分の世界を広げることに無上
の喜びを感じていた。その様子は、イギリス
の童話「たのしい川べ」で、クルマを初めて
見て魂を奪われたように感動するヒキガエル
氏と重なる。
母を連れてドライブしてはカエルのモノを集
めた。思えば、カエルの子はカエルだった父は、
本当にカエルのような人だった。
私たちは2002年のこの季節に京都館(東京)
で「京都に・恋し・カエル」展を開催した。それが
今につながるカエル・イベントの仕事のきっかけ
となった。そのタイトルは当時俳句を作っていた
父が詠んだ一句に因んでいる。小石で作られた
カエルを見て詠んだ一句。
娘待つ 恋しカエルの コーラス隊
父がこの世を去って、無性に旅がしたくなった。
たぶんここ数年は旅ができなかった父が自由に
なった証拠かもしれない。父とともにいろんな
ところを旅して、もっともっとカエルを集めたいと
思っている。
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