スキスキ大スキ!カエル展はじまる 3 カエル好きのルーツ
私の祖父は私の父が生まれた1925年頃
から置物などのカエルを集め始めたよう
だった。そのような趣味はめずらしいもの
だったらしく、地元の新聞にも取り上げられる
ことがあった。
だからといって祖父がカエル大スキ人間の
第1号というわけでもないだろう、とは、
思っていた。そんなときに小沢一蛙(おざわ
いちかわず)さんという人の存在を知って
我が意を得た。
小沢さんは祖父より10年ほど早く、1876年
に生まれ、1903年頃からカエルに関するモノ
や情報を集めるようになったらしい。1923年
の関東大震災でそれまで集めたものをすべて
失ったということだが、その後また集め続けて
1960年に他界されている。
写真のカエルの置物は、小沢さんのお孫
さんのお宅の庭に、つい最近まで据えられ
ていた。ご縁をいただき、現在、相模原市立
博物館の「スキスキ大スキ!カエル展」の
「カエ~ル大学のケロロジー講座」の企画で
小沢さんのコレクションとして展示している。
同展示では、先回のブログで紹介した、
カエルグッズを学問のジャンルごとに展示する
試みの背景として、小沢一蛙さんに関する
展示のほかに、江戸中期の絵師、伊藤若冲の
カエルの絵(パネル)、戦国武将、織田信長の
カエルの香炉(パネル)、平安から鎌倉時代の
鳥獣戯画に登場するカエルの絵(パネル)を
展示している。
日本の文化史をさかのぼれば、カエルと人間
の関係の一端も見えてくる。今回の展示では、
それをカエル好きのルーツとして感じていただ
ければと思っている。
| 固定リンク
「カエル」カテゴリの記事
- カエルツボカビのその後と日本のカエルへの影響(2009.12.21)
- 空からオタマジャクシが降って来た事件の真相(2009.12.20)
- Blogカエルタイムズ始まります(2009.12.18)
- 川の博物館で2009年をふりかえる(2009.12.13)
- 11月29日はかえる秋祭りで「蛙辞林」を販売(2009.11.25)
最近のコメント