« 2009年5月 | トップページ | 2009年7月 »

2009年6月

カエルグッズはカエルの子

100_1750_2

 

先週の土曜日(6月20日)、相模原市立

博物館で開催中の「スキスキ大スキ!

カエル展」展示会場にて、「カエ~ル大学

のケロロジー講座」の展示に合わせた

ミュージアムトークを行った。

展示は、すでにご紹介したとおり、ケロロ

ジー(カエル学)の各論、「カエル環境学」

「カエル音楽論」「カエル心理学」等々ごと

に、カエルグッズを並べている。

 トークでは、その展示解説としてカエル

グッズを大きく以下の2つに分けて説明

した。

①生物のカエルの特徴から発想した

カエルグッズ(たとえキャラクター系の

カエルグッズでも)

②カエルと人間の関係から生まれた神話

(物語)や人間の心理を反映した

カエルグッズ

 会場では20名ほどの自称カエル好きを

含めた方々がトークを聞いてくださった。

最初に、生物のカエルをそのまま表現し

たようなリアルなカエルグッズと、擬人化

してキャラクターを備えたようなカエル

グッズのどちらが好きか皆さんに聞いて

みた。すると、この時は圧倒的に前者の

リアルなカエルグッズに関心があるという

人が多かった。 

 最近のカエルグッズマーケットは、キャ

ラクター系のカエルグッズ人気によるとこ

ろが大きいと思っていたのだが、それだけ

ではない、カエル好きの人々の志向性の

多様さが感じられた。

 展示ケースの前を行ったり来たり落ち着

かないなか、つたない話に最後までおつき

あいいただいた皆様に、この場でお礼を

申し上げます。

 7月11日から8月10日まで、ジュンク堂

書店池袋本店7階理工書フロアでは、

生物のカエルの特徴をリアルに反映した

ようなカエルグッズを「カエルグッズはカエル

の子」というテーマで展示します。(写真の

カエルグッズのベルツノガエルなど)

 そちらも併せてご覧いただければ幸い

です。

 

 

 

 

 

 

| | トラックバック (0)

カエル以外の仕事でカエルに出会う

普段は、もちろん、カエルに関すること

以外の仕事もしている。その仕事の

なかでもカエルに出会うことがある。

 先週末は京都での仕事があった。

そのご縁でご案内いただいたのが、

東山のふもとにある泉屋博古館(せんおく

はくこかん)。

 ここで今月28日(日)まで開催されている

「住友コレクション 雅なる香りの世界」を

拝見した。同館は住友家が蒐集した美術

品を展示する美術館で、常設展ではコレク

ションとして世界的に高く評価されている

中国古代の青銅器・鏡鑑(きょうかん:

かがみ)を見ることができる。

 100年カエル館のカエルグッズ・コレクション

にも中国の清時代のもの(と骨董屋さんに

いわれた)の青銅器のカエルがあるので、

何かあるのではと内心ワクワクしていた。

 しかし、こちらのコレクションは紀元前、

中国古代の王族のものが中心。カエルは

ないのかなと諦めていたところで、発見。

蛙蛇文盤(春秋前期)という水盤のような

ものと四蛙銅鼓(六朝)という太鼓のような

もの、そして鏡にも月精としての蛙が兎と

ともに描かれていた。

 「ウワーッ」と静かな館内で奇声を発して

皆さんを驚かせてしまった。

 「カエル」以外の仕事でカエルを発見した

ときの喜びはまた格別。井の中の蛙も大海を

知れば、さらにすばらしいカエルに出会える

ことを実感させられる瞬間である。

 

| | トラックバック (0)

恋し(小石)カエルの季節に

 100年カエル館は、6月いっぱい

喪中のため休館させていただいている。

 父、高山連天(たかやまれんてん)が

他界したからだ。父は祖父が始めた

土木の仕事とカエルのモノを収集する

趣味を受け継ぎ、この6月、84年の生涯

の幕を閉じた。

 娘としてじっくり語り合ったこともなく、

土木や理工系のことにはうとい私だが、

振り返れば父が土木に対して並々なら

ぬロマンを抱いていたことが記憶に

残っている。

 そのロマンを勝手に解釈するなら、

土木という仕事が、自然と人間が直接

関わるなかで、自然と対話しながら人間

の暮らしに利する、地域の生活基盤を

造っていくものであり、そこに誇りや興味

深さを感じていたのではないかと思う。

天候の変化には人一倍敏感だった。

 クルマの運転も大好きだった。クルマと

いう動力で自分の世界を広げることに無上

の喜びを感じていた。その様子は、イギリス

の童話「たのしい川べ」で、クルマを初めて

見て魂を奪われたように感動するヒキガエル

氏と重なる。

 母を連れてドライブしてはカエルのモノを集

めた。思えば、カエルの子はカエルだった父は、

本当にカエルのような人だった。

 私たちは2002年のこの季節に京都館(東京)

で「京都に・恋し・カエル」展を開催した。それが

今につながるカエル・イベントの仕事のきっかけ

となった。そのタイトルは当時俳句を作っていた

父が詠んだ一句に因んでいる。小石で作られた

カエルを見て詠んだ一句。

    娘待つ 恋しカエルの コーラス隊

 父がこの世を去って、無性に旅がしたくなった。

たぶんここ数年は旅ができなかった父が自由に

なった証拠かもしれない。父とともにいろんな

ところを旅して、もっともっとカエルを集めたいと

思っている。

 

 

| | トラックバック (0)

スキスキ大スキ!カエル展はじまる 3 カエル好きのルーツ

Cimg2873_2

 私の祖父は私の父が生まれた1925年頃

から置物などのカエルを集め始めたよう

だった。そのような趣味はめずらしいもの

だったらしく、地元の新聞にも取り上げられる

ことがあった。

 だからといって祖父がカエル大スキ人間の

第1号というわけでもないだろう、とは、

思っていた。そんなときに小沢一蛙(おざわ

いちかわず)さんという人の存在を知って

我が意を得た。

 小沢さんは祖父より10年ほど早く、1876年

に生まれ、1903年頃からカエルに関するモノ

や情報を集めるようになったらしい。1923年

の関東大震災でそれまで集めたものをすべて

失ったということだが、その後また集め続けて

1960年に他界されている。

 写真のカエルの置物は、小沢さんのお孫

さんのお宅の庭に、つい最近まで据えられ

ていた。ご縁をいただき、現在、相模原市立

博物館の「スキスキ大スキ!カエル展」の

「カエ~ル大学のケロロジー講座」の企画で

小沢さんのコレクションとして展示している。

 同展示では、先回のブログで紹介した、

カエルグッズを学問のジャンルごとに展示する

試みの背景として、小沢一蛙さんに関する

展示のほかに、江戸中期の絵師、伊藤若冲の

カエルの絵(パネル)、戦国武将、織田信長の

カエルの香炉(パネル)、平安から鎌倉時代の

鳥獣戯画に登場するカエルの絵(パネル)を

展示している。

 日本の文化史をさかのぼれば、カエルと人間

の関係の一端も見えてくる。今回の展示では、

それをカエル好きのルーツとして感じていただ

ければと思っている。

| | トラックバック (0)

スキスキ大スキ!カエル展はじまる 2 カエ~ル大学のケロロジー講座

 相模原市立博物館で始まった

「スキスキ大スキ!カエル展」で

100年カエル館は「カエ~ル大学の

ケロロジー講座」の展示をさせて

いただいた。

 ふだんは喜多方市の100年カエル

館に展示されているカエルグッズの

一部を同館に移動。以下の切り口ごと

にジャンル分けして展示した。

 ●カエル環境学

 ●カエル民俗学(※)

 ●カエル音楽論

 ●カエルスポーツ学

 ●カエル童話学

 ●カエル経済学

 ●カエル心理学

 ●カエル美学(ジュエリーなど)

 ●カエル美学(食器や装飾品)

 ●カエル宗教学

(※尚、カエル民俗学は東京在住の

カエルグッズコレクター、原田尚信さんの

郷土玩具を展示させていただいた。)

 私たちが提唱しているケロロジー(カエル学)

は、人間が生み出したカエルグッズというもの

をたくさん見ることで、人間とカエルの関係を

学問のジャンルごとに解き明かしていく試みで

ある。そして、カエ~ル大学は、ご想像どおり

アメリカの有名大学エール大学との語呂合わせ

で、ケロロジーも含めて言葉の遊びに過ぎない

のは確か。

 でも、どんな学問もまず興味をもつことから

始まると思うので、そのきっかけづくりになれば

うれしいと思っている。

 

| | トラックバック (0)

スキスキ大スキ!カエル展はじまる 1  カエルアートの魅力

 相模原市立博物館の「スキスキ大スキ!カエル展」が始まった。

 自分たちもかかわった立場でいうのもなんですが、これまでにない

タイプのカエル展になっているのではないかと思っている。10年ほど前、

千葉県立中央博物館で「カエルの気持ち展」が開催された。カエルという

生物に対してより人間的な捉え方をして、人とカエルの関係に迫って

カエルがおかれている現状を浮かび上がらせた点で画期的な展示だった。

 あれからずっとカエルは私たち人間に何かを訴え続け、特にこの季節に

なると各地でいろいろなカエル展を開かせ、昨年は「国際カエル年」に制定

され世界中でカエルのイベントが行われた。それでもカエルは気が済まない。

 そうして企画されたのが「スキスキ大スキ!カエル展」ではないかと思って

いる。何がポイントかというと、タイトルどおりカエルの面白さ、可愛さ、美しさ、

不思議さ、つまりカエルの魅力がいっぱい、いっぱい詰まっているのである。

 それをわかりやすく伝えてくれるのが、カエルアートだ。先回のこのブログで

カエルアート・コンテストの審査会に参加したことを報告したが、同展初日は

その受賞者の表彰式が行われた。受賞者の皆さんは子どもさんも大人の方も

それぞれに雰囲気のある方ばかりで、「ふだんどこに生息しているのだろう」と、

この世に「カエルの世界」が存在することがにわかに信じられるような気がした。

同展では出品作品がすべて見られるのでぜひご覧いただきたい。

 さらに同展では女子美術大学の学生さんの作品による「カエル美術館」の展示

がある。そして、彼女たちとカエルの写真家、松橋利光さんとの壁面いっぱいを

使ったコラボレーションも楽しめる。カエルはこの地球上に人間が登場する以前

から生息し、環境に合わせて進化して、いま私たちと暮らしている。生物としての

デザイン性もかなり進化しているのではないだろうか。同展の展示のひとつに

松橋さんによる日本のカエルと海外のカエルの成体展示もあるのだが、その

形体と動きだけで笑いがとれるデザイン性は、アーティストたちを魅了してやまない

のだろうと納得できた。

 

| | トラックバック (0)

« 2009年5月 | トップページ | 2009年7月 »