Xmas特集『サンタさんだよ かえるくん』で寒い冬に春を想う

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夜空をトナカイのそりに乗って、世界中の子どもたちにプレゼントを届けようと大忙しのサンタさん。子どもたちの家を探すためにそりから身を乗り出しすぎて雪降る森の中に落ちてしまいます。

びしょぬれのサンタさんは木の根もとにある小さな家を見つけます。金属のドアノッカーが付いていて、そばにメールボックスのあるかわいらしいお家。そこには7匹のかえるたちが住んでいて、冬眠の季節、木のベッドに並んで眠っていました。

どんな夢を見ているのでしょう。壁に掛けられた絵には、春に「うさぎのようふくやさん」にすてきな洋服を作ってもらった思い出が描かれています。この絵本の作者塩田守男さん(絵)とさくらともこさん(文)には、子どもたちにカエルたちの楽しい姿を通じて四季を伝える「かえるくんシリーズ」があり、壁の絵はその一冊『おしゃれなおたまじゃくし』にあるワンシーン。

そう、7匹のかえるたちは春に生まれ、おたまじゃくしからカエルに成長していくなかでその成長に合わせた洋服をうさぎのおじさんに作ってもらった楽しい思い出を夢に見ているのかもしれません。

サンタさんがかえるくんたちの家の暖炉で火を燃やして服を乾かしながら居眠りをしていると、暖かくなって春が来たと思ったかえるくんたちが起きてきます。こうしてサンタクロースとカエルが出会うファンタジーが生れました。

かえるくんたちはサンタさんのやぶれた袋を直してあげようとうさぎのおじさんの家まで一緒に向かいます。うさぎのおじさんは冬眠しているはずのかえるくんたちとサンタさんの出現にびっくりしますが、喜んで袋の破れたところに星型の布を縫い付けてくれました。おじさんの家の壁にはかえるくんたちのおたまじゃくしの頃の絵が飾られています。

『おしゃれなおたまじゃくし』のスピンオフといえる絵本。寒い冬も春を夢見ればハートウォームになれるXmasプレゼントのような作品です。

『サンタさんだよ かえるくん』

さくらともこ 文/塩田守男 絵/PHP研究所 発行 ※現在電子版のみ販売中

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100年カエル館東京ギャラリーにて「世界のカエルーTOKYO2020前夜祭のカエルたち」展のご案内とカエ~ル大学2019最終講座のご報告

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 東京足立区善立寺内にある100年カエル館東京ギャラリーでは、ケース3台でテーマに合わせたカエルグッズを展示し年に2回展示替えをしています。今年2019年11月23日からは来年2020年の東京オリンピックを記念して「世界のカエルーTOKYO2020前夜祭のカエルたち」をテーマにした展示をご覧いただいています(写真)。

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 すべての国のカエルグッズを紹介することはできませんが、ケース3台を「アジア大陸」「ヨーロッパ大陸」「アメリカ大陸」に分け、各大陸に位置する国々約20ヶ国のカエルグッズを展示しました。展示説明には各国のカエルの代表選手ともいえるカエルの種名とTOKYO2020でも期待される各国の注目競技を記載しましたので、カエルを通してオリンピックの気分を楽しんでいただくとともに、地球上で大陸ごと、国ごとにさまざまなカエルが生息していて、人とかかわり人の手によっていろいろなカエルグッズがつくられていることを感じていただければと思っています。

 展示替えをした11月23日は秋雨の降る寒い1日でしたが、午後からカエ~ル大学2019の第4回講座を行いました(写真)。今年100年カエル館は福島県立博物館で「100年カエル館のときめくカエルアート図鑑」展を開催し、故柴田まさるさんの作品を紹介しました。そのとき作成したカエルアート座標軸(写真トップ)をもとに柴田さんの創作のルーツになっていたのではと想像できる美術ジャンルについて、美術史に登場するカエルたちとのつながりに着目して解説いたしました。

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 また、出席してくださった学生の皆さんからは今年出会ったカエルにかかわるモノやコトについていろいろとお話いただきました。お話はお住まいの地域のカエルの話から、全国のカエルスポット、海外でのカエルとの出会いまで、まさに2020年のオリンピックイヤーに向けてカエルもジャンプしたくなる情報で盛り上がりました。これからカエ~ル大学は『カエル白書』Vol.3の編集を進めて参ります。

 今年は第1回の講座を松本かえるまつりで開催させていただきました。ご聴講いただいた皆様、そして学生さんをはじめカエ~ル大学にご関心をいただいた皆さまに心から感謝いたします。カエ~ル大学は来年4年目の学生募集をさせていただきます。引き続きよろしくお願いいたします。

 

 

 

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Xmas特集 かえるくんとがまくんのクリスマス・イブ

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 かえるくんとがまくんが登場するアーノルド・ローベル作の絵本シリーズの一冊『ふたりは いつも』の中に収められているお話に「クリスマス・イブ」があります。

 クリスマス・イブの夜にがまくんはクリスマスツリーを飾り、美味しい料理をつくって大の仲良しのかえるくんを待っています。でも約束の時間になってもなかなかやって来ないかえるくん。がまくんはかえるくんの身に起こっているかもしれないいろいろな怖い妄想を膨らませます。そして、あれこれ想像したかえるくんの災難からかえるくんを救うべく対策を整えて寒い夜の野外へ……。そこにいたのは、かえるくん。かえるくんは……。

  ちょっとした心配ごとを大げさに考えてしまうのはがまくんの持ち味ですが、クリスマス・イブの夜、大切な人を待つ自分に置き換えて読むとがまくんの気持ちが痛いほどよくわかるお話です。短いお話ですので、クリスマス・イブの日に家族で読んでみるのはいかがでしょう。

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渡辺弥七さんの「蛙文字展」が開催されます。

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 福島県の三春町、全国的に知られる滝桜の近くにアトリエ「蛙さんの家」を構え、独自に生み出した「蛙文字」を50年も書き続けている渡辺弥七さん。絵であり、文字である渡辺さんの「蛙文字」。鑑賞者が「遠近法」を駆使し、近づいて見ると蛙の姿が見え、離れて見ると意味を伝える文字になる面白さは、カエルが地球に姿を現し、エジプトのヒエログリフや日本の弥生時代の銅鐸に刻まれて以来の、カエル文化史的大発明といえるのではないかと思っています。

 渡辺さんから「蛙文字展」の案内をいただきました。野外のカエルはそろそろ冬眠に向かう令和元年秋。「蛙文字」を書き続けた渡辺さんとさまざまなポーズで文字をつくる蛙たちとの、楽しいひとときを過ごしにいらっしゃいませんか。

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(写真 Find!三春より)

渡辺弥七 蛙文字展

会期:令和元年11月12(火)~14日(木)

   12日 13:00~20:00

   13日  9:00~20:00

   14日  9:00~16:00

会場:三春交流館まほら「ホワイエ」

   〒963-7759 福島県田村郡三春町字大町191

   TEL.0247-62-3837

 

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カエルとともに田んぼを守る、仁井田本家の自然酒

  福島県郡山市にある蔵元、仁井田本家のロゴにカエルがデザインされています。カエ~ル大学の学生さんから聞いたことがあったのですが、先日その商品「にいだしぜんしゅ」を初めて味わう機会があり、目に飛びこんできたのが栓に付いているカエルのマークでした。

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 1711年、江戸中期に創業した仁井田本家。同蔵元では「日本の田んぼを守る」ことを大きな使命に掲げています。自社田で自然米栽培に力を入れ、その取り組みの一環で多くの人々と田んぼ作業を一緒に学ぶ「田んぼのがっこう」という活動を行っています。

 そのような取り組みを含めた同社の郷土愛から生まれた3つのブランドが、

「しぜんしゅ」ブランド

「穏(おだやか)」ブランド

「田村(たむら)」ブランド

で、いずれも商品にはカエルのマークが見られます。

 同社にお話を伺うと、仁井田本家が家紋の「下がり藤」に蛙の絵柄をあしらったロゴマークとして、50種類はある商品群のイメージを統一したのは4年ほど前のこと。商品にカエルが使われ始めたのはもっと前になるようです。商品ブランドのひとつ「穏」は、仁井田本家の歴代蔵元がその名前に受け継いでいる一文字。その商品は誰にとっても日々が穏やかであることを願ってつくられています。そのラベルもカエルの絵柄で10年ほど前から使われているそうです。

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 「カエルは自社の田んぼにいる生きものの象徴であり、自然田を通して“自然にかえる”酒造りへの思いも込めました」(広報ご担当者談)

 300年続く蔵元がめざすこれからの100年。人もカエルも穏やかに暮らせることを願って一献傾けたいお酒です。

 仁井田本家のサイトでは、カエルのロゴ入りの前掛け、Tシャツ、マスキングテープ、手ぬぐいなど関連グッズも人気です。

  https://1711.jp

 

 

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[100年カエル館のときめくカエルアート図鑑」展にご来場いただきありがとうございました。

 2019年9月18日から福島県立博物館(会津若松市)で開催された「100年カエル館ときめくカエルアート図鑑」展は、今週末の10月27日で会期が終了いたします。ご来場いただきました皆さまをはじめ多くの方々にご関心をもっていただき本当にありがとうございました。同展では昨年愛知県碧南市から福島県の会津に引っ越して来た故柴田まさるさんのカエルの絵を会津でお披露目することができました。

 この会期中の10月4日から12日まで、喜多方市で開催しているまち歩きイベント「蔵のまちアートぶらり~」に参加している100年カエル館では、「柴田まさるのカエルグッズ」展をご覧いただきました(写真)。小さな展示コーナーでしたが、県博での展示のジャンル分けのために作成した「カエルアート座標軸」をここでも中心に据え、それに基づいて柴田さんが集めたカエルグッズを陳列すると、「花鳥画」に通じるカエルの背中の美しさ、「文人画」を思わせるカエルの顔のおもしろさなど、いわば「柴田好み」の趣味を感じることができました。カエ~ル大学の講座では「カエルアート座標軸」をもとに「カエルアートの楽しみ方」についてお話させていただきました。

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秋の100年カエル館の開館は10/4(金)~12(土)、10/13(日)は講座と講座後に開館いたします。

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  福島県立博物館(会津若松市)では「100年カエル館のときめくカエルアート図鑑」展が開催されていますが、喜多方市(会津若松からクルマでも電車でも約20分)にある100年カエル館は、10/4(金)~12(土)に今年最後の開館期間を迎えます。

 県立博物館ではカエル好きだった画家故柴田まさるさんのカエルアートをご覧いただき、100年カエル館では常設の2500点のカエルグッズをさまざまなテーマごとに楽しんでいただけますが、今回は柴田さんが集めたカエルグッズもコーナーを設けて展示いたします。この開館期間、喜多方は恒例の「蔵のまち アートぶらり~」という街歩きイベントを開催していますので、この秋は会津で芸術の秋を満喫していただければうれしいです。

 また、10/13(日)は、13時から100年カエル館のすぐ近くににある喜多方プラザ文化センターの視聴覚室で「カエ~ル大学講座」として「カエルアートの楽しみ方」について講座を行います。今回、福島県立博物館でご覧いただいている亡くなるまで43年間カエルを描き続けた柴田まさるさんの作品を通して、展示でも紹介した「カエルアート座標軸」に基づき、名画を生んだ絵師や画家のカエルの絵と関連させることで新しいカエルアートの楽しみ方についてお話させていただきます。13日は100年カエル館は休館となっていますが、講座の後、16時から開館いたします。

 秋の100年カエル館へのご来場、カエ~ル大学講座へのご参加を心よりお待ちいたしております。

 

 

 

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[100年カエル館のときめくカエルアート図鑑」展が始まりました。

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「100年カエル館のときめくカエルアート図鑑」展が昨日2019年9月18日から福島県立博物館にて始まりました。カエルが好きでカエルをテーマにたくさんの絵を描いた故柴田まさるさんの作品を、100年カエル館&カエ~ル大学ならではの座標軸を使った分類方法で展示しています。

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100年カエル館では、カエ~ル大学の講座で“カエル”を表現するいわばカエルアートを捉える方法として「カエルアート座標軸」にさまざまなカエルの作品を位置づけて各作品の背景にある感覚やスタイル、時代背景や文化的背景を浮かび上がらせる試みを行ってきました。

本展ではその「カエルアート座標軸」に柴田まさる作品約130点を位置づけ、柴田さんが描いたカエルの世界の全貌を感じていただき、そこから見えたテーマごとに52点の作品を展示しました。県立博物館のエントランスに出現した不思議なカエルの迷宮世界。一度遊びにいらっしゃいませんか。

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※10/13(日)には13時からカエ~ル大学講座として喜多方プラザ文化センター視聴覚室にて「カエルアートについて」お話します。カエ~ル大学に入会されていない方でも同展関連イベントとして無料で聴講いただけますのでぜひご参加ください。

本展の開催期間中、企画展示室では秋の企画展「あにまるずANIMAL×Zoo どうぶつの考古学」が開催されています。人と動物の関係を考古学の視点で考える企画展。縄文晩期のカエル形角製品や縄文中期の抽象文の深鉢(口縁部の装飾がカエルか昆虫のように見える)も展示されています。カエ~ル大学講座では第一次カエルブームを縄文時代としていますが、そのことが感じられる企画でもあります。「100年カエル館のときめくカエルアート図鑑」と併せてご覧いただき、縄文から現代まで連綿と続く、人と動物の関係に思いを馳せてみませんか。

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[100年カエル館のときめくカエルアート図鑑」展(福島県立博物館にて)が9月18日から始まります。

 同ブログでも予告いたしました福島県立博物館(福島県会津若松市)で開催される「100年カエル館のときめくカエルアート図鑑」展が2019年9月18日から始まります。昨年、愛知県碧南市から福島県喜多方市の100年カエル館に引っ越してきた、故柴田まさるさんが描いたカエルの絵の数々を展示いたします。館内に展示した「カエルアート座標軸」とともにお楽しみください。尚、期間中の100年カエル館の開館日は10/4(日)~12(土)です。併せてご来場いただけますようお待ちいたしております。

花鳥画

Bannen5-10

文人画

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ポップアート

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戯画

Hoshoku1-30

仏画

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「100年カエル館のときめくカエルアート図鑑」展

会期 9/18(水)~10/27(日)

   9:30~17:00(入館は16:30まで)

会場 福島県立博物館 エントランス(入場無料)

   〒965-0807 福島県会津若松市城東町1-25

   TEL.0242-28-6000

共催 福島県立博物館 100年カエル館

協賛 かえる文化研究所(東京足立善立寺)

※会期中の休館日は9/30(月)、10/7(月)、10/15(火)、10/21(月)

 

<100年カエル館の秋の開館日>

10/4(金)~10/12(土) 13:00~16:00

※開館期間中に行われる喜多方「蔵のまちアート・ぶらり~」に参加しています。 

100年カエル館

〒966-0096 福島県喜多方市字押切南2-6 

入場料 一般 500円 小中高生 100円

 

 

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フィル・ビショップ博士のカエルたち、両生類とともに歩んだ人生

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Amphibian Arkのご協力のもと、本ブログで時々紹介させていただいているA-Ark NEWS LETTERの「両生類の貢献者たち」。今回はニュージーランドのオタゴ大学動物学のフィル・ビショップ博士に、カエルが博士にどんな幸せをもたらしてくれたかについて語っていただきましょう。

<両生類の貢献者たち> Amphibian Ark Newsletter Number43 Amphibian Advocatesより

フィル・ビショップ(Phil Bishop)博士/IUCN(国際自然保護連合)SSC(種保存委員会)ASG(両生類専門家集団)共同代表、ASA(両生類保全同盟)チーフサイエンティスト

 しばしば尋ねられることがある「なんでカエルなの?」という質問。これにはずいぶんと答えに困った。気づいたときにはもう両生類に夢中だったからね。なぜかなんてわからない。ただただ両生類が好き、特にヒキガエルが好きなんだ。50年ほど前、まだ子どもだった頃、カエルとの最初の出会いをしたことは覚えている。それはとても美しい煉瓦色のメスのヒキガエルだった。私はその時4歳か5歳ぐらいだったと思うが、カエルは私の小さな手の中でじっと動かず、微笑んでいた。それですっかりとりこになってしまったわけだ。

 多くの両生類保護活動家と同じように、私も庭でヘビやイモリ、ヒキガエル、その他のカエルをいっぱい飼っていたが、それは両生爬虫類学者になるために通る道でもあった。カーディフ大学では動物学を学び、修士課程で熱帯医学や寄生虫学を専攻していた。しかし、修士課程の終わり頃、私の指導教官だった著名な寄生虫学者が私に大きなアドバイスをくれた。彼は私の研究室(そこで私は12の水槽に32種の両生類を飼っていたが、修士論文とは関係のないものだった)に来てこう言った。「君は両生類の道を歩むべきだと思うよ」。そのアドバイスを受けることで、幸運にも南アフリカのネビル・パスモア(Neville Passmore)教授の指導のもとで無尾類の意志伝達と社会行動について研究し、博士号を取得することができた。カエルのことを学ぶために南アフリカに行くことは、キャンディショップにいる子どものように楽しかった。だってそこにはいろんな鳴き声のカラフルなカエルたちがたくさんいて、想像を絶するような生活行動を見せてくれていた。両生類を勉強するには最高の場所だったんだ。

 博士課程も終盤に向かった頃、第1回世界両生爬虫類会議に参加する機会があった。そこで世界の両生類の減少が進んでいる現実を知り、何とかしなければならないと思った。また、その開催地から南アフリカに戻る途中にこう考えた。カエルが減少していると言ってもアフリカではその証拠がないから、どれだけの種類のカエルがどこに生息していて、どんな生活をしているのか記録し、早急に生息の全体像を明らかにすることが大切なのではないか、と。それで南アフリカのカエルの分布図を作るプロジェクトを立ち上げ、カエルが実際どういう状況にあるのか記録証明することにした。ということで、数百人のボランティアと一緒に10年かけて記録したものが「南アフリカ共和国・レソト王国・エスワティ二王国のカエルアトラスとレッドデータ」という図表集。南アフリカ地域のすべての種のカエルについて正確な分布と生息状況を示すことができた。これは国境を越えたプロジェクトとしては私の初めての仕事だった。

 1990年代の終わりに私はニュージーランドに移り、ムカシガエルという信じられないほど奇妙なカエルの研究をすることになった。ニュージーランドにはムカシトカゲ、そしてキーウィやカカポなどのような飛べない鳥など変わった生きものがいるが、最初ここにやって来た時、その鳥たちが保護基金の対象になっているのを知った。ところが、さらに絶滅の危機に瀕しているカエルたちが忘れられているのではないかと気になった。それで私はニュージーランドの在来種のカエルの惨状を知らせる行動を起こし、それがさらに地球規模の両生類を巻き込んだ保護活動へとつながった。実際、グローバルなキャンペーンの必要性は感じていたので、ロッテルダムで行われた国際カエル年の企画会議に参加し、その後、ニュージーランドの国際カエル年大使になった。両生類の減少がどんどん広がっていることが報告されていたので、科学者たちが地球規模で協力体制をつくることが求められ、世界的な両生類の保護は広い視野で行われなければならないことは自明だった。いくつかの団体による金融支援があり、また故ジョージ・ラブ氏によるASA(the Amphibian Survival Alliance)が2011年に創設され、私はそのチーフに任命された(今も継続中)。2013年にはアリアドネ・アングロとともにICUN SSC両生類スペシャリストグループの共同代表を任された。この2つの役職を通じて私は両生類が子どもの世代、孫の世代、さらに次の世代まで生存し続けることができるように、世界中の両生類の保護活動を支援していく取り組みに力を注いで行きたいと思う。

 両生類が私にとても好意的だったせいか、アフリカ、ボルネオ、オーストラリア、チリ、マダガスカル、そしてイギリスなど世界各地でその保護プロジェクトの仕事を続けることができた。そして彼らはまた、私に素晴らしい人々との出会いをもたらしてくれた。ナイトの称号をもつデビット・アッテンボロー氏やジェーン・グドール博士、サム・ライミ監督によるファンタジー映画のヒロイン、ジーナ、チャールズ皇太子とカミラ夫人、そして故ジョージ・ラブ氏など、私にとって子どもの頃からのヒーローたちだった。

 我々は両生類を護るために真剣にやらなければならないことがたくさんある。人間の生命も両生類の存在と切り離して考えることはできないと思うからね。

(翻訳 高山ビッキ 監修 桑原一司)

 

 

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