冬眠に向かう蛙に時の流れの不思議を感じて。/かえるモノ語りー自然と文化をつなぐカエル83「ほっと・ねっと」2023年11月
かえるモノ語り~自然と文化をつなぐカエル83
<冬眠に向かう蛙に時の流れの不思議を思って。>
高山ビッキ(100年カエル館)
今年2023年は11月までの3ヶ月間、各月の前半の十日間ほどでしたがおかげさまで100年カエル館を開館することができました。
連続猛暑日の記録を更新していた9月と紅葉シーズンの11月では、たった三月とは思えない時の流れの早さを気温や自然の変化の中に感じました。
ご来館者のなかに、お父さんとの散策中にたまたま立ち寄ったという近所にお住まいの小学生のお嬢さんがいました。
彼女が館内で目を止めしばらく見ていたのは、その時洋室展示室に設置していた、100年カエル館を創設する前の写真。「高山建設」の事務所だったこの部屋は蒐集したカエルグッズが分類されることなくあふれ返っていました。
大きな展示ケースが今も昔も同じ場所にあるので察するに彼女は、同じ空間の「今」と「昔」の時の流れの不思議に興味をもったのではなかと思いました。
近くに本館があることは知らなかった父娘(おやこ)さんでしたが、昨年アクアマリンいなわしろカワセミ水族館とコラボした「カエル展」はご覧になっていて、その時展示していた陶製のベルツノガエルの「ベルさん」との再会も喜んでくれました。
100年カエル館は、来春3月まで冬季休館いたします。4月から始まる来年の開館では楽しい企画展も考えております。
また、カエルが野外で静かに冬眠するこれからの季節、双葉郡富岡町にある「とみおかアーカイブ・ミュージアム」では、福島に生息しているカエルたちを数多く撮影して個展や出版などの活動を行っている矢内靖史さんの写真展「かえるあい」が開催されています(2024年2月12日まで)。
広い会場に展示された大型パネルの約50点の写真の中で愛らしい姿を見せるカエルたち。小さな生きもの夢の中で、見られているのは私たちの方かもしれないと思える不思議な空間。
12月9日(土)にはギャラリートークが行われますが、私もトークに参加させていただき、いま地球上で静かに育まれている「かえる愛」をテーマにお話させていただく予定です。写真を通して愛でるカエルと、グッズで楽しむカエル。二つの視点が交差するトークになればと思っています。
矢内靖史写真展「かえるあい」
会期:2023年10月21日(土)~2024年2月12日(月)9:00~17:00(最終入館16:30)
会場:とみおかアーカイブ・ミュージアム
〒979‐1192福島県双葉郡富岡町大字本岡字王塚760‐1 [休館日]月曜日(月曜祝日の場合、翌平日)
TEL.0240-25-8644
入館無料
<ギャラリートーク>
12月9日(土) 13:00~14:30
※詳細は https://www.manamori.jp/museum/030/20231012192728.html をご覧ください。
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「100年カエル館」 https://kaeru-kan.com
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