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2022年10月23日 (日)

木の文化と土の文化を知る日本のカエルたち。/かえるモノ語りー自然と文化をつなぐカエル70「ほっと・ねっと」2022年10月

<木の文化と土の文化を知る日本のカエルたち。>

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高山ビッキ(100年カエル館)

 夏に始まった企画展「カエル」(アクアマリンいなわしろカワセミ水族館にて)は、紅葉も見頃のこの季節、後期展示を開催中です。

 後期のカエルグッズの展示は、「カエルグッズを楽しむ生活とカエル文化」をテーマに5つのカテゴリーで展開しています。フライヤーではそのうちの一つを「おもしろポーズ」と告知いたしましたが、内容を変更しましてカエルグッズの「日本の産地」を切り口にご覧いただいています。

 1台の展示ケースの中に、日本各地の工芸品や郷土玩具、土産物のカエルグッズを紹介しています(写真)。

 同企画展全体の後期のテーマは「旅するかはずとカエルの未来」ですが、この1台では北は北海道から南は沖縄県まで、カエルグッズを見て日本列島縦断の旅の気分を楽しんでいただければと思っています。素材は木彫り(木製)、土物(土製)、張子(紙製)、石製、貝細工などのカエルグッズが全国的に見られます。

 日本のものづくり産地は今回紹介しているカエルグッズを通して見る限り、木の文化を感じさせるカエルグッズは北海道・東北に比較的多く、土物のカエルグッズの産地はどちらかといえば西日本に多い印象を受けました。そのほか、張子のカエルは東北で出合う機会が多く、貝殻の組み合わせでカエルをつくる貝細工は、全国の海辺の地域の土産物になっています。

 日本ならではの木の文化と土の文化の対比を考えると、飛騨のいちい彫りのカエル(岐阜県)や信楽焼のカエル(滋賀県)の辺りを境に、東西のカエルグッズの文化圏に明らかな違いが生じている気がしました。

 日本の山や川、田圃など自然の中に生息しているカエルも、身近にいるアマガエルは英名がTree frogで木とかかわって進化してきたことがわかり、名前からも土との関係の深さを感じさせるのはツチガエルです。どちらも最近では同じ種でもDNA解析の結果地域によって違いがあることも報告されています。

 カエルもカエルグッズも日本の成り立ちと深くかかわった歴史をもっているかもしれないと考えると、文理が融合する研究からさまざまな発見が期待できそうでワクワクします。

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<関連サイト>

「100年カエル館」 http://kaeru-kan.com

「カエ~ル大学」http://kaeru-kan.com/kayale-u

カエル大学通信 www.mag2.com/m/0001378531.html

※ブログ「高山ビッキBlog」http://kaeru-kan.cocolog-nifty.com/vikkiも配信中です。

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