100年カエル館に新しい?!ガマ仙人が現れた。/かえるモノ語り-自然と文化をつなぐカエル64 「ほっと・ねっと」2022年4月号
<100年カエル館に新しい⁈ガマ仙人が現れた。>
高山ビッキ(100年カエル館)
来訪神のように現れたガマ仙人。
その正体は、人形作家、林垣内瑞枝(はやしがいとみずえ)さんからの寄贈作品の「GAMA仙人」。2匹の「ガマ」それぞれが子育てをしているのか、「それはそれは麗しい幼子」を連れていました。
そのキュートな二人が、作家が生み出したガマ仙人というからびっくり。
そういえば、仏教では紀元前にインドのルンビニで生まれたお釈迦様、ゴータマ・シッダールタの誕生日4月8日は、今でも花祭りとして祝われ、キリスト教では、その誕生が西暦紀元とされるイエス・キリストは、今では日本でもその降誕祭のクリスマスが年末に欠かせない行事になっています。
そして我らがガマ仙人(蝦蟇仙人)は、お釈迦様やイエス様のように歴史に記録された人物ではないのですが、中国の道教にかかわる仙人とも伝えられ、そのルーツは5世紀頃に遡ることができます。
日本でも特に江戸期に美術や工芸品のモチーフになり、今も寺社建築、祭りの山車、絵画、根付などに見ることができます。「カエル文化」的にとても重要な存在なのです。
林垣内さんは、100年カエル館に展示されている骨董などの蝦蟇仙人を見て、「ガマ仙人はなぜガマ仙人になったんだろう」と考えたそうです。その結果生まれたのが、ガマに育てられた、この高貴な自然児とも言える、ガマ少年たち(写真)。
その、アーティストならではの、まっすぐに真実を貫くような発想と表現に目が覚めるような思いがしました。二人のガマ少年を、その昔、ガマ仙人と呼ばれた人の一人、劉海蟾(りゅうかいせん)に因んで名づければ、リュウとカイでしょうか。
初めて動物の人形を制作したという林垣内さんは、二人を育てたガマの造形を、ひとつは野外に生息するヒキガエルのように、もうひとつは、江戸の絵師が描いた「蝦蟇図」のように表現しています。
100年カエル館は、現在、この「GAMA仙人」たちとコロナ収束後の再開の準備を進めています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<関連サイト>
「100年カエル館」 http://kaeru-kan.com
「カエ~ル大学」http://kaeru-kan.com/kayale-u
カエル大学通信 www.mag2.com/m/0001378531.html
※ブログ「高山ビッキBlog」http://kaeru-kan.cocolog-nifty.com/vikkiも配信中です。
| 固定リンク
最近のコメント