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2020年5月 7日 (木)

「カエル白書Vol.3」■私のカエルライフ

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「カエル白書」では毎号、カエ~ル大学の学生の皆さんにご寄稿を募りその年の「カエル」との出会いを中心に「私のカエルライフ」を紹介していただいています。「カエル白書Vol.3」では2019年をフリカエルご報告をいただきました。それぞれにご興味のあるフィールドでどんな「カエル」を発見し、「カエル」とどんな楽しい時間を過しているか伝わってきます。

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■カエルの時代「令和」

風間けろゆき(2019年カエ~ル大学学生)

 

 冬眠暁を覚えず--。2019年、ゆっくり目覚めると、すでに5月。元号が令和に変わっていた。

 政府は令和の英訳を「beautiful harmony」とした。美しいハーモニーと言えば、まず思い浮かぶのは、輪唱「蛙の合唱」だろう。すなわち、カエルの時代の到来が公式に告げられたとは言えまいか。

 7月には「ボサノバの神様」、ブラジルのジョアン・ジルベルトが死去した。「O Sapo(かえる)」は終始「ゲコゲコ」「ケロケロ」のみを繰り返すため、CDの歌詞カードは、この曲のみが空白だ。地球の裏側のカエルたちにも思いをはせ、謹んで聴きたい。

 学術分野ではノーベル賞。注目すべきは、化学賞の吉野彰氏よりも物理学賞のケロ―氏だ。太陽系外の惑星を初めて発見した、スイス・ジュネーブ大教授のケロー氏。そのラブリーな名前こそが、ノーベル賞にふさわしい。大航海時代の探検家、バスコ・ダ・ガマと同様、「自覚なきカエラー」と言えるのではないか。

 その元祖は、キリスト教・カトリック教会の大天使聖ミカエルだ。英語圏のマイケル、独語圏のミヒャエル、仏語圏のミシェル、ロシア語圏のミハイルなどの名前のもとになっている。ローマ・カトリック教会は、現代の世界に広がりを見せる「自覚なきカエラー」の総本山ともいえそうだ。令和元年、フランシスコ教皇の来日も記憶に新しい。カエラーであれば、ローマは、生涯に一度は巡礼すべき聖地だろう。

 イタリア語で「あれ」「それ」を意味する言葉は、「ケロ(quello)」である。いつの日にかローマを訪れる際には、巡礼とともに買い物を楽しみ、お店で商品を指さして、ケロケロ言ってみたいものである。

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■私のオリジナルカエルグッズ

伯川綾子(2019年カエ~ル大学学生)

 

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 2019年に引き続き、今年も「2020年カエルスケジュール帳」を作成しました。今回はハンドメイド通販サイトのminneでも販売し、前年よりも多くの方にお渡しすることができました。

 また、他にも何かオリジナルカエルグッズを作れないものかと考えていたところ、ユニクロのUTme!というサービスを知りました。

 こちらはオリジナルのデザインでTシャツやパーカーなどを作れるサービスで、インターネット上で作成・発注ができ、自分用に作ることも、ネット上で販売することも可能です。

 早速、このサービスを使ってTシャツ、パーカー、ミニトートバッグを作りました。

 もちろんデザインは私好みに、オリジナルのカエルのイラストがデカデカと入ったもの。さらに、大きな文字で「カエルが好き!」と入れました。誰が見ても「あ、あの人カエル好きなんだ」とわかる自己主張溢れるデザインです。

 ワクワクしながら届いた品を開けてみると、以前自宅で作ったアイロンプリントのTシャツとは比べ物にならないくらいちゃんとした作り!パーカーもしっかりした生地だし、ミニトートバッグは内ポケットや留ボタンがついた優れ物でした。

 こんなにお手軽にオリジナルカエルグッズが作れるなんて…、素晴らしい時代になったものです。

 ひとつ気になっているのが、2枚作ったTシャツのうち自分が買った以外にも1枚売れていたこと。この世にたった2枚しかないTシャツ、誰が着てくれているんだろう…、間違いなくカエル好きの人だと思うけれど…、気に入ってくれているといいなあ。

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■伊豆半島のミラクルなカエル旅

山縣夏美(2019年カエ~ル大学学生)

 

 昨年の夏休みを利用して、伊豆半島のカエルテーマパークを巡る旅をしました。「あわしまマリンパークカエル館」と「カワズー」、どちらも日本や世界のいろいろな蛙が展示されていることを知ってからずっと行きたい場所でした。2日間の旅でしたが、両施設では展示ケースや放し飼いスペースで、蛙たちがどこにいるか探したり、蛙グッズを吟味したり楽しい時間を過ごしました。

 それだけでなくミラクルな出来事がありました。初日に訪れたあわしまマリンパーク行き船乗り場そばに、蛙の写真でラッピングデザインされた飲料水の自販機がありました。普段買っているお茶やミネラルウォーターが、この自販機から出てくるということにウキウキします。早速1本お茶を購入しました。取り出し口にペットボトルが落ちてきたところまではいつものことですが、自販機がピーと鳴りました。故障?全ての飲料のボタンが点滅して、硬貨投入口のパネルに『2222』と表示されています。これはと思い、もう一度お茶のボタンを押してみたらもう1本落ちてきました。当り?当り付きしかも蛙ラッピング自販機で当たった!私の蛙への愛情が届いたのかしらと喜びに浸り初日を終えました。 

 そして2日目です。カワズーにも、蛙ロゴマークのついた自販機がありました。見つけた時は、どちらもさすがカエルテーマパーク、自販機もちゃんと蛙ラッピングが設置されているのだなと思った程度でした。ですが、前日と同じミラクルが起こったのです。ピー音と今度は『5555』でした。もしかしたら気前よく多くの当りを出しているのでは?と思い、お茶を飲みながら飲料を買いに来る人を観察しましたが、後から購入する方たちは普通に1本だけ出てきて終わりです。自分だけ蛙に特別扱いされたような大満足な思い込みとともに帰路につきました。

 2つのカエルテーマパークでは珍しい蛙を見ることができ、さらにこのようなハッピーな経験をすることができ充実した夏休みでした。

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■美術館の中と外

山縣英明(2019年カエ~ル大学学生)

 

 アートが好きで、週末には美術館やギャラリー巡りをしながら美術作品の展示の中に「蛙」を見つけて楽しんでいます。

 蛙を題材とした絵で知られる河鍋暁斎ような描き手の作品の鑑賞が目的の場合もありますが、特に蛙で有名ではないアーティストの展覧会でも思わぬ発見をすることがあります。すでに妻(同じくカエ~ル大学学生の山縣夏美さん)が「カエル白書Vol.1」で紹介していたゴッホの『花魁』やアルチンボルトの『四大元素・水』、最近は、国立近代美術館の常設展でシンプルな描線で鳥獣戯画を思わせるモティーフを描いた竹内栖鳳『草相撲』に出会うことができました。

 そして、時には思いもよらぬ場所での出会いもあります。写真①②は、北青山三丁目児童遊園で出会ったカエルの遊具です。外苑前の美術館に行った帰りに、何かに呼ばれたようにわき道に入っていったら巡り合いました。

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 最後に、家の近所で出会ったカエル石も紹介します。これからもいろいろな蛙との出会いがありますように(もちろん皆様にも)!

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■中国の蛙と人が結婚する話

藤沢 浩憲(2019年カエ~ル大学学生)

 

 蛙が登場する昔話を集めて、蛙に対するイメージを探っています。

 日本で一番多く記録されている(ということはおそらく多く語られている)話が「餅争い」と「蛇婿入り」だということを調べ上げ、これが日本の蛙二大話だと発表したのは、だいぶ以前の事です。

 いまだに世界中の昔話を集め続けていますが、6年ほど前から「日本民話の会」の「外国民話研究会」に参加するようになりました。担当は中国。テーマは時期によって変わりますが、今は人が異類と結婚する話を調べています。犬、白鳥、鯉のような動物の他に、牡丹、白菜のような植物、花瓶や灯火のような物品、その他の仙女や星等。人間が結婚する相手は様々ですが、中国で最も多い結婚相手は蛙です。反対に、中国の蛙が登場する昔話の中でも、一番多いのは、人間と結婚する話なのです。

 たとえば「蛙息子」や「蛙婿」として伝わるのは、こんな話です。

 子のない夫婦に蛙が生まれました。弁当を届けたり、野良仕事を手伝ったりと、役に立ちます。としごろになると嫁取りに行きます。断られると泣いて大雨、笑って地震を起こし、無理やりのように嫁を連れ帰ります。娘の両親は心配でならないのですが、意外に娘は楽しそうにしています。聞くと、昼間は蛙の姿ですが、夜は皮を脱いで人間の姿をしていると言います。親の入れ知恵で皮を焼くと、人間のままになり、幸福に暮らしました。

 皮を焼かれた夫が去ってしまい、冒険の末に、嫁が夫を取り戻す話もあります。

 異類は兔や鴨、冬瓜や卵等と入れ替わる場合がありますが、大部分は蛙です。田螺と入れ替わる話は今のところ見つけていませんが、日本でこれに似ている話は「たにし息子」です。ほとんどは田螺が主人公ですが、蛙と結婚する話も少数ながらあります。

 同じ国や地域の中で似ている話を比較したり、それをまた別の地域と比較したり。ここ数年は蛙と人が結婚する話で楽しんでいます。

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「カエル白書Vol.3」■絵本の中に“生息する”カエルたち/民話を基にしたカエルの絵本でも参考にさせていただいた藤沢さんのご著書

※「カエル白書」(A5版 モノクロ 68ページ)Vol.1とVol.2は1冊1000円(税込・送料込)で販売しております。100年カエル館HP http://kaeru-kan.com でお申し込みいただけます。

Vol.1内容/◎黙阿弥のひ孫、演劇研究家氏のコレクション展(福島県立博物館にて)報告 ◎明治生まれのカエルグッズコレクター、小澤一蛙のコレクションから見えてきたこと ◎自然とカエルの話題 ◎カエル文化的話題 ◎高山ビッキ連載カエルコラム 他

Vol.2内容/◎「カエルアートミュージアム~進化するカエルアート」展(京王プラザホテルロビーギャラリーにて)報告 ◎カエル先生、岩澤久彰コレクション展」から見えたこと ◎第20回記念両生類自然史フォーラム報告 ◎カエルグッズでめぐる世界の“カエル旅” 他

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