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2012年7月12日 (木)

1997年 ジョニー・スエード

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<スエード・ブレイク>

「ジョニー・スエード」

ブラピは映画界のエクセーヌ!!?

高山ビッキ・文

ジョニー・スエード」は今人気絶頂の俳優ブラッド・ピットの、これほど人気が出る前の主演作品。B級ではあるが、監督のトム・ディチロは、あの「ストレンジャー・ザン・パラダイス」(ジム・ジャームッシュ監督作品)のカメラマンとして注目された人。また、知る人ぞ知るカリスマ的ミュージシャン、ニックケイブも出演して1曲披露しているので、ツウ好みの作品とも言える。

ブラッド・ピットの役どころは、ロカビリー・ミュージシャンを夢見る、ジョニー・スエードという名の若者。スエードが大好きでなぜかある日彼のもとへスエードの靴が降ってくる。その靴を履いて街を徘徊するのだがバンドをつくるための資金稼ぎに四苦八苦したり、恋をするのはいいが女の子とのつきあいに悪戦苦闘することも。

それはたぶん当時のブラッド・ピットそのものなのかもしれない。主役を張るようになるまでいろんな役をいろいろこなしていたから。それが今ではアメリカ映画になくてはならない存在。映画「デビル」で共演したハリソン・フォードがその存在感に嫉妬したというほど。

映画の冒頭、ジョニー・スエードは夢の中で歌う。「スエードは不思議だ。固いのに柔らかい。地味なのに忘れられず、最初見過ごしたことが不思議になるくらい目が離せなくなる」云々と。まさにブラッド・ピットである。映画「テルマ&ルィーズ」でジーナ・ディビスとからんだ若い男が彼だと気づかなかった人も今は魅了されているにちがいない。あの頃若く単なるスエードにみえたブラッド・ピットも、今や映画界のウルトラ・スエード(エクセーヌのアメリカでの呼び方)である。

■「ジョニー・スエード」(製作年1991年)監督+脚本:トム・ディチロ 出演:ブラッド・ピット  アリソン・モイア   キャサリン・キーナー  製作国:アメリカ・スイス合作

(199710月繊維メーカーPR誌掲載)

※この文章は高山ビッキが1997年に企業のPR誌に執筆したものをほぼそのまま掲載しております。無断転載を固く禁じいたします。※本サイトへのお問い合わせはケーアンドケーまで03(3981)6985

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