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2012年7月10日 (火)

2001年 ハウスシッター/結婚願望(映画に住みたい)

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■「ハウスシッター/結婚願望」

空間に夢物語を生み出す才能とは?

高山ビッキ・文

大都市に近いのに自然に恵まれたマサチューセッツの閑静な町。そんな理想的な住環境に、建築会社勤務のディーヴィス(スティーブ・マーティン)は新婚生活を送るための家を建てた。

二階建てと一階建ての二棟をガラス張りの廊下スペースが繋ぐ。(この二棟構えの家は“ソルトボックス・ハウス”と呼ばれている。)外構はその二棟を囲むようにぐるりとポーチが巡らされている。実際、この建物は、米国の雑誌『ハウス・ビューティフル・マガジン』の“最優秀小型住宅”に選ばれたものらしい。

と、まあ、そんな素敵な家をまるごと真っ赤なリボンで結んである女性にプロポーズしたディーヴィスだったが、返事は“No”。ところが住み手を失ったこの家に、どうしても住みたくなった女詐欺師(グエン/ゴールディ・ホーン)がいた。

グエンは、新築で空っぽの家の中に家具やインテリアを入れ夢に見た生活を作り上げる。グエンは状況に応じてありえない物語を生み出す天才だ。

彼女がインテリアのコーディネートが得意なのも、何もない空間にイメージを与える創造力があるからだろう。人生を楽しむためにこんな才能がほしい!なんて思わせるハウジング・コメディである。

■「ハウスシッター/結婚願望」(1992年製作)監督:フランク・オズ脚本:マーク・スティン出演:スティーヴ・マーティン ゴールディ・ホーン製作国:アメリカ

(20017月住宅メーカーPR誌掲載)

※この文章は高山ビッキが2001年に企業のPR誌に執筆したものをほぼそのまま掲載しています。※本サイトへのお問い合わせはケーアンドケーまで03(3981)6985

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