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2012年7月13日 (金)

2000年 ジョー・ブラックをよろしく(映画に住みたい)

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「ジョー・ブラックをよろしく」

人生を語るに足る邸宅

高山ビッキ・文

その人の建てた家はその人の人生そのものを物語る。アンソニー・ホプキンス演じる人生の成功者パリッシュは、アメリカのメディア王である。

この映画の主な舞台となっているのは、NYのフィフス・アベニューにある彼のペントハウスと近郊にある別荘だが、特にこの別荘に見応えがある。それはもちろん豪華極まりないのだが、その人の人生を語るに足る豪華さにしつらえてある。

良質な報道番組をつくり続けてきた自負を持つパリッシュの建てた別荘(元上院議員の92000坪もある邸宅で撮影)は、実際、ヨーロッパの職人たちが16年もの歳月を費やして造ったというだけあって、玄関ホールの手のこんだ装飾がほどこされた階段、大理石の暖炉はもちろん、壁やドア、床などの何気ない部分のつくりがすばらしい。

建物や家具・調度品は重厚さを感じさせるが、映画で美術鑑賞も楽しめるほど色々と、室内や廊下に掛けられた絵画はモダン・アート系が多い。メディア王ならではの見識がそこに現れている。

しかし、そんな人生の成功者にも容赦なく“死”は忍び寄る。彼を迎えに来た“死に神”こそブラッド・ピット扮するジョー・ブラック。彼はパリッシュと過ごし、その娘スーザンに恋することで“生きること”の去りがたい美しさを知る。

■「ジョー・ブラックをよろしく」(日本公開1998年) 監督:マーティン・ブレスト アラン・スミソー 脚本:ロン・オズボーン ジェフ・レノ ボン・ゴールドマン ケヴィン・ウェイド 出演:アンソニー・ホプキンス ブラッド・ピット クレア・フォラー二 製作国:アメリカ

(20007月住宅メーカーPR誌掲載)

※この文章は高山ビッキが2000年に企業のPR誌に執筆したものをほぼそのまま掲載しております。無断転載を固く禁じいたします。 ※本サイトへのお問い合わせはケーアンドケーまで03(3981)6985

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