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2012年7月11日 (水)

2001年 生き方を楽しむ女性たちへ

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特集テーマ<女性を正しく楽しむ方法>より

「生き方を楽しむ女性たちへ」

片岡義男 文・写真

もっとも魅力的な女性は強い女性だ。生きていくために必要とするさまざまなエネルギーを、ひとまとめに魅力という言葉で言うなら、女性が持つ魅力の頂点には強さがあるといい。

きわめきったような強さが魅力の核心として存在するなら、それ以外のすべての魅力は、そのような強さのヴァリエーションでしかない。強さという魅力さえ充分に身につけていれば、それ以外のどんな魅力でも、必要に応じていつでも何の無理もなく発揮することができる。

なぜ強さがいちばんの魅力なのかというと、ぜんたいを俯瞰し、おさえるべきすべての点をおさえることを可能にするのは、強さというもっとも高いところからの視点だけだからだ。

女性と関連させてしばしば言われる優しさは、強さにくらべると、有効さの位置が低い。優しさはほとんどの場合、一種類の優しさでしかなく、有効範囲はその人の個人的な身のまわりの、ごくせまい範囲に限定される。せっかくの女性が、片隅の小さな範囲のなかに、埋め込まれてしまう。

ただ一種類の優しさが身についてしまったおかげで、人生を棒に振った女性は数知れない。強さとは何か。やみくもな元気さ、突き進むだけのやる気、ここで頑張るしかないからとにかく頑張る、といった単なるカロリーの消費は、強さとは呼ばない。

劣悪な状況のすべてを引き受け、自分をすり減らしていくことと引き換えに質の低い生活をなんとか維持するという、現実に無数にある思考の停止状態なども、強さを充分に発揮している状況とは言いがたい。

こういったエネルギーが女性によっていくら発揮されても、現状はなにひとつより良き方向へは変化していかないからだ。いま、そしてこれからの世界に対して、なんらかの意味において可能なかぎり大きい有効性を持った、新しいアイディア。強さの核心はこれをおいてほかにない。

女性という体が支える頭の中には、この核心があるといい。強さとは、自分の頭でどこまでも考えぬくことが出来るか、その能力や知的なスタミナの大小だ。ただし考えるだけでは充分ではない。新しい考えを自分で実行に移し、かなりのところまで実現させないといけない。

次元の低いところに足止めをくったまま、その周辺をうろうろしているだけだと、こういうことはまず絶対に出来ない。したがってそのような女性たちは、強くはなれないままに、なしくずしの日々を生きていくことになる。

強さというものを、ではどのようにしたら、獲得する事ができるのだろうか。目標を設定するのは、いつだって有効だ。身のまわりに何人もいる男性たちを、新しいアイディアの創出においてすべてを追い抜く、といった目標だ。

時代は深刻な過渡期にある。これまではすべて終わった。これからはまったく新たにはじめなくてはいけない。頼りになるのは、新しいアイディア、という力だけだ。

(20014月ファッション専門店PR誌掲載)

※この文章と写真は片岡義男さんの許可をいただいて掲載しております。無断転載を固く禁じいたします。※本サイトへのお問い合わせはケーアンドケーまで03(3981)6985

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