アートの秋に帰ってきたカエルアートマン。/かえるモノ語りー自然と文化をつなぐカエル93
<アートの秋に帰ってきたカエルアートマン。>
100年カエル館
高山ビッキ
熱帯低気圧の大雨に悩まされた8月終わりから9月初めの日本列島。4月から「カエルアートマン×20展」を開催している100年カエル館からカエルアートマンたちが京都に向かいました。
京都の香老舗松栄堂の薫習館松吟ロビーで、今月初旬の一週間、同展の京都編を開催しました。
100年カエル館にとっては初めての関西での美術展の開催。本紙が発行される頃には終了していますが、本稿を執筆中の現在(9月1日)は、その準備の大詰めで各地に被害をもたらしている台風10号の影響を心配しながら進めています。
それでもカエルアートマンは京都に向かわなければならないのです。
生前カエル好きだった柴田まさるさんのスケッチ画(そこに描かれていた20点の絵を私たちはカエルアートマンと呼ぶことにしました)は、2019年に愛知県碧南市から喜多方にやってきました。
その年は福島県立博物館で「ときめくカエルアート図鑑」展を開催。100年カエル館独自の「カエルアート座標軸」を作成し、柴田さんがいかに多様な描き方でカエルを表現したか、作品を分類して柴田さんのカエルアートの世界の全体像を伝えたいと思いました。
カエルアートマンが京都に向かった理由を解き明かすことをコンセプトに企画した今回の京都編でも、このカエルアート座標軸を羅針盤として活用しました。柴田さんが人生をかけて描いたカエルの絵を、京都の美術史に登場したカエルたちにスポットライトを当てて捉え直すことで、その理由が浮かび上がりました。
カエルアートマンたちは平安時代の京都で鳥獣戯画に描かれたカエルたちと遊び、カエルの作品もある江戸時代の京都の絵師たちに憧れたり、親しみを感じたり。そして現代では、20世紀後半に二度京都を訪れ京都にインスパイアされたアンディ・ウォーホルのようなポップスターをめざしているのかもしれないと思えました。ウォーホルは絶滅危惧種のアカメアマガエルの絵も描いています。
10月はカエルアートマンたちが喜多方に帰ってきます。京都編で展示したパネルも紹介いたします。京都で時間の旅を楽しんだカエルアートマンたち。どんなお土産話をしてくれることでしょう。
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